第八回 決戦雁門擒単于 諸葛郡丞求援兵
進軍途中に偵察に出ていた張五が報告しに来た。
「大将!あ、違った。報告致します!」
「ふっ、そう畏まるな、お主らしくも無い。いつも通りで良い、お前に畏まられるとこっちの調子が狂うわ!ハッハッハ!」
張五よ…人間、らしく無い事はするもんじゃないぞ…?
「へい!河南一帯に見慣れない一行が居るらしいですぜ?」
「ふむ、敵か、味方かは分からぬか?」
「見たところあっしらと違う軍装なので味方じゃないのは確かです。どうしやすか?」
「ふむ、見てこようか」
「でも、大将……余裕は無いんじゃないんですかい?」
え?お前が言うの?ごめん、お前どっちかって言ったら知能低い方だと思ったわ!ごめん!
「ふむ、ではこうしよう、お前に一万の兵を与える。お前は彼奴らを注意深く見張っておけ、間違っても戦を起こすなよ?」
「へい!ですが、あっしで良いんですかい?」
「特例だ。お前を校尉に任ずる、今回の任務が成功すれば官職はそのまま、失敗すれば一兵卒だ。良いな」
「へい!」
一万減ったところでって言う話しよ!并州もそろそろパンクして来た頃かな?百数十万の兵を抱えてりゃそうなるか!かと言って無情に減らす事も出来ん!百姓を集めて一から鍛えるよりかは『人を殺す事に躊躇しない、戦場に臆さない』こいつらに《規則と忠誠》と言う名の洗脳を叩き込んだ方が役に立つしな!
この軍隊の維持方法は公孫瓚と袁紹に脅迫状を出して、毎月食料を貢がせるのと、董卓が支給してくれてる。其れだけでも何とか維持出来ている。
并州と司隸の州境に入った。兵を休ませ、明日からまた進軍だ。匈奴の現単于は於夫羅と言う者らしい。俺にはどうでも良いが、許せないとしたらこの大変な時に侵攻してくれたからである。
更に十日の進軍を経て、前線に辿り着いた。
「文遠!久しいな!元気か?」
「将軍、お久しぶりです。このとおりでございます!」
「うむ、戦況を聞かせてくれ」
「はっ、申し訳ございません。戦況は、良く無い……ですな」
「だろうな、良い、気にするな。これからは匈奴はおろか、鮮卑、烏桓等も討伐せねばならぬからその手始めよ。これで夷狄の戦い方に慣れる事も出来るのだから」
そうだ!これからの漢…いや、魏晋南北朝に突入するって事は間の五胡十六国時代が来る!てこたァ…野郎ども…俺の今の努力を無に返すって事じゃねえが!許せん!許せるかァ!滅ぼすしかなかろうが!
「そう言われると幾分か救われます」
「ところで傷亡はどのくらいだ?」
「はっ、最初の八十万の兵のうち二十万の重症者、30万の軽傷者、10万が亡くなっております」
甚大な被害じゃねぇか!
「ふむ、俺も見ての通り十四万の兵しかおらん。併せても三十万の兵だ」
「……」
「野戦を仕掛けるのは下策よ、なら関に拠って戦うほか有るまい?」
「はっ!」
「誰ぞ、飛燕を呼んでこい」
「はっ!」
飛燕が来るまで俺は文遠を宥めていた。余りにも落ち込むからさ…、言葉に困るよね……。
「文遠よ、戦をすれば死人は出る、将帥にも勝ち負けがあろう…元よりアレらは我らとは考えが違うのだから!気にするな!どうしても気になるなら夷狄ども相手に百戦百敗してこい!そうすれば自ずと夷狄との戦い方が分かろう!」
これに歴然の勇将である張遼も流石に自尊心を傷つけられた様で不満を顕わにした。
「将軍…!私は!」
高順はサッと表情を変えた。重たく、厳つく、冷寂な眼差しを帯びて張遼を諭した。
「良いか?貴様は何れこの俺の代わりと成れる唯一の人物である…お前に何かが有れば其れこそ俺がやって行けなくなる」
「…!」
「ふん、これよりお前は全軍の副将である。俺が不在の時はお前の裁量で軍を指揮せよ!良いな…?」
「はっ…ははっ!」
そうこうしてる内に張燕が来た。
「旦那ァ!お呼びかい?」
高順もパッと表情を何時ものすっとぼけた表情に切り替えた。
「おう、久しいな!」
「こういう時は、其処の落ち込んでる旦那見習って畏まった方が良いか?」
礼儀作法に則った方が良いか?と聞いてきたのだった。
「いや、似合わんから止めておけ」
「おっ?はっきり言うじゃねぇか」
「それどころじゃないからな」
「あぁ、んで?こっからどうすんでぇ?」
「俺もわからん!」
「おいおい…」
「飛燕、お前を今から并州驍騎校尉に任ずる」
「ほーぅ?」
「こうすれば、并州内の騎兵は全てじゃないが…殆どはお前の支配下だ。どうだ?」
「へぇ〜、良いねぇ!引き受けるぜ!」
「ならお前は城を出ろ、奴らにもきっと牧営地が有るからそれを探せ!」
「おうし!引き受けた!」
「あぁ、頼んだ」
「任せなァ!」
「文遠、落ち込んでる場合では無いぞ?」
「はっ!」
「これより、討ってでるぞ」
「はっ」
匈奴は何時もより素早く動いた。文遠曰く、驕り高ぶっているらしい。ふふっ、良いだろう…『驕兵必敗』と『哀兵必勝』と言う絶対的な好条件の元で相手してやろうではないか!
「三軍の将士達よ!一つ言っておく、お前達の後にはお前達の父母妻児の住む家がある。即ち、俺達の国が有り故郷でもあり家でもある。それを他人に踏みにじらせてもいいのか?」
三軍が否と呼応し俺は締め括るか!と三唱をしてみた。
「漢軍威武!」
「「大漢威武!」」
「漢軍威武!」
「「将軍威武!」」
「大漢万歳!」
「「大漢万歳!」」
「殺せぇ!」
「「ウオオオオオオオオオ!」」
俺も自分で言ってて興奮して、敵軍の中に突っ込んで行った。この狂気の突撃により、匈奴軍の進撃は止まった。軽傷者は留守を命じて、何時でも出陣出来るように待機させていた。
匈奴も昨日までの脆弱さとは大分違うと戸惑っていた。単于でもある於夫羅は撤退の号令をかけようとしたが、一時的なものであるとタカを括り暫く混戦を続けていた。
「ふむ、そろそろ敵の勢いも衰えるだろう…、全軍!進めぇ!」
於夫羅は軍を下がらせようとしたら漢の騎兵の一団が現れた。小さい一団が時間差でやって来て気づいたら周りは親衛隊の一部しか居なかった。其処を一万の騎兵がこちらに突っ込み於夫羅の記憶はそこで途絶えた。
「文遠!重症者を出撃させよ!」
「なっ?!」
「舌を咬むなよ?この戦、我らの勝ちである。それ故に、奴らにも一矢報いさせてやりたい!」
この戦い一番悔しいのは負傷兵達である。元気な兵達が勝ちを自慢すれば余計卑屈になりかねないと高順は考えた。
「……、判り申した。では、直ちに!」
張遼は直ぐさま自陣に向かって馬を駆けさせ、重症の者等を戦場に呼ぼうとしていた。俺のやりたい事は口減らしだな…、奴らも負けはしたがタダでは帰れねぇ。からと言って民衆が襲われるのも話が違うしよ!
匈奴の言葉はわからんが…、何やら叫んでいる模様、俺たちはそんなのお構い無しに来る敵来る敵射殺すだけだった。お陰で、俺の射撃スキルが上昇したよ…。
そんな最中に敵軍が乱れた。統制の取れない軍程近づいちゃ行けない窮鼠猫を噛むと言うから此処は慎重に軍を退がらせる。
戻ってから気づいた。敵将の一人去卑を捕らえてしまった…。殺すわけにもいかない…、何でかって?そりゃぁ、内戦が終わってないから外敵を刺激する訳にもいかないのよ?
「さて、和平への一歩としてコレを解放するか!」
「なっ?!」
「気に致すな!」
「さて、胡市でも開かせるか!」
「うーむ…」
「ウチって文官が居ないんだよなぁ…」
「将軍の差配でどうにか保ててますからなぁ…」
そうなんだよなぁ…、現世で事務もやってた事が有るからどうにか管理できてるけど、政治と統治は商業事務は別だからなぁ…。
「うむ!決めた。商人を一人雇おう!」
「なっ?商人ですと?」
「うむ!商賈の者ならば利害を良く熟してるからな!」
「それでも…」
「なぁに、何か有ればこうすれば良い」
首の前を指でゆっくりと横になぞった。クビだって話しよ、まぁ、物理的に飛ぶがな。
官吏を雇う告示を并州内に出した、これにがっつく商人はいっぱい居る。だから、告示を出し募集した。結果は何時か残るだろう。現役または土豪から選ばないのは我らが相国、董卓の名声がゴミ過ぎたのだよ。
「さて、戦後の処理といこうか!」
「報告〜!」
「何事だ?」
「張五が戻られました!」
あいつが別任務で動いてたのを忘れてた事は内緒だ!
「通せ」
「大将!只今帰って来やした!」
ニッコニコの笑顔で帰って来た張五は見てる此方までもが誇らしげに感じるくらいに爽やかである。
「大将!帰って来やしたぜ!」
「おう、そうか。一息ついたら報告しろ。誰か水を飲ませてやれ」
報告を聞いていると、呼廚泉を捕まえたらしい…。はぁ…、バカにはバカなりの運の良さなのかもな。手柄は手柄だ、認めてやらねばなるまい?
「ふぅむ、これよりお前を校尉に任ずる故、その一万もお前の麾下に。これより兵法韜略を学べ」
「へい!」
これで、使える手駒は増えたな。
「よォ、旦那ァ!」
「飛燕、帰ってきたか」
「おう!勝ち戦だってな!」
「お前の騎兵のお陰よ」
「なぁに言ってんだい!俺ァ、何もしてねぇよ、手柄なら文遠の旦那に付けといてくれや」
「お、おう…」
ふぅ…、次から次へと騒がしいのばかりだな。
「将軍!」
「呉資、如何した?お主らしくも無い」
「お、御三方が…!御三方が到着されました!」
「通してくれ、話は此処でする」
「さて、諸将は下がるように!今日は帰って休め!自営での宴ならば許可する!宴は明日にしよう!」
皆出ていった。入れ替わりで皇甫嵩、朱儁、盧植の三人が入って来た。
「これはこれは如何に軍務が忙しいとはいえ御三方、お出迎えも出来ずに申し訳ござらん」
先ず口を開いたのは皇甫嵩である。
「我らも何も知らせずに来た故、将軍も悪しからず」
「ははは、左様ですか、ご要件は?」
「あの老賊は何時になったら死ぬのかね?」
「……、お時間を要しましょう。如何に風前の灯火とは言え、急に事を起こせば天下は乱れるでしょう…、されども事は順調に進んでおります」
「どのように?」
「司徒様が…」
「なんと!王大人が…」
「はい、某は水の流れに沿って船を推したに過ぎません」
「ふむ、それは朗報よな!」
「そこで御三方にお願いが有ります」
「申してみよ」
「はっ!」
「相国の侄、董璜を抑えて頂きたいです。中軍校尉と待中を兼任しており、このまま事を起こせば陛下の御身に何かが有っては遅うございます故...。事を慎重に進めておりました」
「将軍の考えは分かった。それ以外で我らには何をせよと?」
「司徒王允を投獄してください...」
「貴様ぁ!」
「義真殿、落ち着け!」
「なんだと?公偉、これを聞いて落ち着けだとぉ?結局こやつも...!」
「ふふふ、年を取ると気も寿命も短くなって困るわい」
「子幹!」
「話が終わっておらんのだ。早合点するでない!」
盧植が二人のもみ合いを止めた所で俺は話を再開させた。
「司徒様は謀事はお上手でしょうが、軍国大政に至っては相国に劣るでしょうな...」
「何故かね?」
「腐り果てた儒教者だからです。司徒が儒教に傾倒しすぎるため、相国を排除すればその配下である牛輔、李傕、郭汜らを許すことは無いでしょう...、其の後は戦が始まりましょう...」
三人は黙って考え込んでしまった。実際に呂布、王允が董卓を誅殺した際に董卓の残党たちは王允に服従を申し出ていたが、王允はこれを『董卓の配下であった』という理由で撥ねつけたのである。これによって長安一帯は董卓後継争い兼弔い合戦を含めた内戦を経て李傕、郭汜らが中央の政権を掌握するに至る。俺はこの不毛な内戦の隙に奴らを押さえつけて、帝を奉り自身の保身に走る算段である。
其処から戦後処理、人員配置をある程度終わらせて文遠に丸投げした。
「将軍!何故...?」
「文遠、言ったであろう?俺が居なくなればお前が全てを料理せねばならんのだ!故にお前に任せる!」
張遼は高順が本当に自分が此処まで買われてると思ってなかっただろう。感激のあまり数秒間のフリーズ状態に陥ったが、すぐにシリアスな顔に戻り軍務に戻っていった。
「大将!長安から使者が来てやすぜ?」
「うむ、すぐに向かう」
俺も居るだけで命が保てるか保てないか判らんような魔都・長安に行くのか...、そしてその魔都に鎮座する凶獣と居なければならんのか...。はぁ...、気が遠くなる。
使者が来た。大まかな意味は
「初平二年五月初八皇帝協、北疆は今や安定し、匈奴も既に平げられ戦事も無く、鎮北将軍高順は都に戻るべし」
長々と喋っていたが、要約して聞いた結果がこれだ。
「臣、詔を領します」
「ははは、高将軍、此度はお疲れ様でした。さぞ、大変だったでしょうな!」
「高順、一介の武夫につき胡虜が辺境を騒がせばこれを平定するは当然の事...」
「ふふふ、ならば将軍は何時頃お戻りに成られるのかね?」
「戦は終わりましたが、後の事を一通り料理してからなので...もう一月はかかりましょうなぁ...」
「左様でございますか、私めは将軍と共に戻るように言われておりまして...」
ふーん、賄賂の要求じゃなくて?と思ったのは俺だけか?道理でずーっと袖らへんで訳の分からんジェスチャーしてたんだ。まぁいいや、渡さねぇから
「「あははははははははは!」」
「では、お下がりください、軍務に戻りますので」
誰がお前に渡すかクソボケ!劉備の真似でもしちゃろうかい?アホなんちゃう?そんな金有るなら軍の中でばら撒いた方がマシってやつだ!
「張五!」
「へい!」
俺は張五に陰で痛めつけるように言いつけた。殺してやりたいが、朝廷からの使者なので殺す訳にもいかない...、其処がめんどくさい所でもある。
匈奴との戦後協定は大まかに
一、匈奴側の無条件降伏である
二、軍馬を全て献上すること
三、単于を含め匈奴の女は匈奴の男と結婚してはならない
四、七日に一度胡市を開く事
五、月に一度長安に赴いて皇帝に拝見し、単于としての認可を受ける事
と簡単にまとめられたものである。三に関しては、どうせ百数十年後に五胡十六国に突入して漢胡の民族大融合が起きるんだから、今からやったって文句言われねぇよ。どうせ、な。
とある人物が高順を訪ねた。その名は諸葛珪である。これに高順は驚き、喜悦、焦燥等の様々な感情が入り乱れた。驚いたのは瑯琊諸葛氏の存在を忘れていたからで、喜悦は臥龍が手に入る事、焦燥は孔明を手に入れることで今後の歴史に大きな変化をもたらす事になるのではないか?
「泰山郡丞、諸葛珪が鎮北将軍に拝見いたします」
「諸葛兄、遥々山東より何用かね?」
「お恥ずかしながら、賊軍の討伐を...」
泰山かぁ...、うむ、行ってやりたいがこちらも手一杯なんだよなぁ...。あっ、そうだ!と俺は閃いた。呉資、章誑、汎嶷、張弘、高雅、魏種、趙庶等を集めて命令を下した。どうせコイツらにも将軍になってもらわにゃ困るから!
「さて、皆集まったな?」
「はっ!」
「よろしい、呉資、他の将を率いて泰山へ向かってくれ!」
「...、何故?」
「賊討伐だ。此方は泰山郡丞の諸葛珪殿だ。彼と共に泰山に巣食う賊軍を討伐して来い。終わり次第、長安に帰還せよ!」
「「はっ!」」
「高将軍!感謝の念に堪えませぬが、泰山の民を代表して礼を言わせてください!」
「郡丞、いずれ私も助けを乞うことが有るでしょう、礼等要りませんから、早くお行きなさい」
こうして、諸葛珪と呉資、章誑、汎嶷、張弘、高雅、魏種、趙庶らは六万の兵で泰山に向かった。
更に、討伐直後に袁紹が軍を進めてきたが、陣容を見せて退き下がらせた。
俺は一足先に張五を伴って長安に向かっていったが、董璜と勅使の宦官が手を組み道中俺を亡き者に仕様としていた。
并州上郡漆垣まで進んだ。しかし、高順の成功は都の権力者の威を借る校尉、特に董璜の嫉妬を呼び起こし、先の一件から、高順憎しと声高に叫んでいた。 報復するために、董璜は陰湿な暗殺を計画した。宦官も貰える物を貰えずに悶々としていた。
静かな夜、李勇とその一行は深い森の中を歩き、滞在して休む準備をしていた。 しかしその時、闇に隠れていた刺客が突如襲来した。 よく訓練された暗殺者はわずか五十人で、彼らは稲妻のように速く、すべてを計画していたようだった。
高順の兵士達は良く訓練され如何なる状況でも、突然の攻撃に直面してしばらく混乱に陥った。 暗殺者たちは狼や虎のようで、四方八方から来て高順に迫ってきました。 兵士の数は多かったものの、突然の来襲に驚きはしたがそれでも数人は懸命に戦っていた。
高順は状況の深刻さをすぐに理解した。 彼は怒りに満ちていたが、同時にこれが生死にかかわる試練であることを悟った。 兵士たちを守るため、彼は毅然と立ち上がって士気を高めた。
「皆、敵の手柄になる訳にはいかん!それに、戦場じゃねぇんだから、こんなのに殺されたら其れこそ笑いもんだぞ!」
高順は剣を抜き、すぐに周囲の兵士たちを率いて反撃した。 彼らは数的には有利だが、よく訓練された暗殺者を倒すのは簡単でも無い。暗殺者たちは幾つかに分かれ、秩序ある方法で高順の方に突撃し、剣と剣がぶつかり合い、高順にも敵味方の損害が判らない…。
激しい戦いの中で、高順は自らの戦闘経験を活かして兵士たちに秩序ある反撃を指示し、徐々に戦況を逆転させようとした。 彼は混戦の中を積極的に飛び回り、兵士たちの戦意を鼓舞した。 対立の中で、彼は機会を捉えて、自分を暗殺しに来た暗殺者の首魁を斬ったが、その事で兵士達は、落ち着きを取り戻した。
しかし、暗殺者の数は少ないにもかかわらず、高順の前へ躍り出ての挑戦は依然として深刻である。 この瞬間、彼は暗殺者の攻撃と撤退の両方が制御されていることに気づきました。 高順はこう思った。
董璜の計らいを除けば、この暗殺者達の間には協力する暗黙の了解があり、裏で何者かがいるのだろう。
高順は、兵士たちに受動的に防御を続けさせるのではなく、敵の注意をそらす機会を捉えようと、より決定的な行動を取ることを決意した。 高順は大声で
「一々守っても拉致開かねぇから兵を3つ分けろ!左右の側面を突け!」
と叫んだ後、自ら数人の兵士を率いて暗殺者の側面に向かって突進し、敵の陣形を乱そうとした。
李勇の命令に従い、兵士たちはすぐに陣形を調整し、暗殺者の攻撃は混乱に陥った。高順達が徐々に優勢になってきたとき、新たな刺客の波が現れ、董璜の陰謀がまだ終わっていないことは明らかである。 彼はたった五十人の暗殺者を率いていたが、暗闇に潜む敵のもう一隊を動員した。
敵の増援により、高順は状況がさらに深刻になったと感じた。 再び人数が不利になったのを見て、彼の心には危険な気配が漂っていた。 この瞬間、彼の脳裏にもう待っているだけではだめだ、全力で攻撃しなければならない!という考えが浮かんだ。
「将軍!我ら全員命令に従います!全力で突撃してください!」
これを聞いた高順は覚悟を決めて命令を出し、先頭に立って敵に突撃した。将軍の号令のもと、兵士たちはしっかりとした足取りで前進した。その瞬間、高順の鬼気迫る戦いぶりを見た兵士達は、高順に触発され、暗殺者に向かって突進した。
熾烈な対決の後、高順はその固い意志と団結した力でついに暗殺者の防衛線を突破し、迫りくる敵を次々と撃退した。 多くの暗殺者が戦う戦意を失い逃走した。 高順は隊列を再開し、周囲の兵士たちを振り返り、その目は安堵と感動に満ちていた。
「皆!我らは勝った!皆の奮戦が我等を勝ちに導いてくれた!」
高順はこの生死をかけた戦いを祝うために大声で叫びました。 暗殺は董璜の望み通りにはいかなかったが、高順は本当の挑戦はまだ終わっていないことを知っていた。
この危ういな戦いは高順の指導力を試しただけでなく、兵士たちの結束を高めた。 目の前の陰謀は粉砕されたが、李勇は心の中で、王潔を追跡し、この権力闘争に完全に警鐘を鳴らさなければならないことを知っていました。 高順はこの七百人の兵士を率いて更に長安との距離を縮めた。
宦官は生きたまま捕らえられ、拷問にかけらて耐え切れるはずも無く洗いざらい話した。
「…ハァ…ハァ…、も、もう全部話した…こ、これで十分じゃろう…!」
「ふむ、そうか」
そう言うと高順は拷問を続けさせた。
「なっ…!何故だァあああーッ!」
「うん?簡単な話だ、何をそんなアホな事を聞いてるんだ?お前のやった事への対価として死ぬ、ただお前がどう死ぬかは俺が決める事だ」
その後、宦官は絶命し、野獣に少しばかりその肉を食わせ、その遺体をさも野獣襲われたかの様に装い、長安に入り、長安に着いた頃には皇宮は閉門していた為、先ずは将軍府で体を休め、朝廷の報告へと備えた。
後漢サバイバー @yatukigawa
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