第5話 勝利! グレイザーク
グレイザークは気を練り手刀を構えて『あ、落とした』彼は何かを取り出し損なうふりをしてそれをチャビシャクの前にヒラヒラ落とした。
チャビシャクはそれを拾い上げながら「ほっほ〜う!? イラスト:むこ武士ちゃんズさんのレアカードじゃねぇか! 俺様のコレクションに加えてやろう!!」ほくそ笑みながらチャビシャクはカードを大事に手の中におさめた。
「スキあり!」
気を練ったグレイザークの手刀が空中から落下しながらチャビシャクのうなじにヒットした!
「ひ…
チャビシャクは気絶した。
「フッ こんな事もあろうかと仕込んだカードが良かったな」
グレイザークはチャビシャクの手のひらをこじあけながらレアカードをもぎ取り
「第一回戦はグレイザーク選手の勝利です!」アナウンスが
グレイザークは客席を眺め、ルーシャやアズマの姿を見つけると、筋肉にちからを込めてマッスルポーズをした。
ルーシャのすぐ側にアムリタと彼女の女友だちがいたので、歯をむき『キラッ』と歯を輝かせた。
試合が順調に進む中、休憩時間が
「キサマ! 俺様のレアカードを返せ! 速ければ速いほどいい…もしも返さなければ地獄の裁きをキサマに与えてやる……」
「フッ 策が功を奏したな。あれはやらん。残念だったなデスゲイズ」
グレイザークが笑いながらデスゲイズに答えた。
「ふむっ!? やはりキサマは真冬の湖に沈む刑罰行きのようだな」
デスゲイズはニヤニヤしながらグレイザークに言ったが、彼はデスゲイズを無視しながらアムリタの方に移動して『やあアムリタさん』と声をかけた。
「すごいじゃないか。グレイザーク。次は準決勝だね!」
「フッ 相手が弱かっただけですよ」
「なんだとキサマ!? ……まあいい。次はないと思え…"ニヤリ" 」
デスゲイズは何か言いかけたが押し殺しニヤリと笑った。
バァァァン
バァァァン
バァァァン
試合再開を告げる
「では、な。みんな試合を楽しみにしてくれ」
グレイザークは仲間に別れを告げて試合控室に戻って行った。
「みなさまお待たせいたしました。準決勝の開幕です! まずはグレイザーク選手の入場です!」
グレイザークが歩いて武舞台中央に進み出る。
「続きましてテスパト選手の入場です!」
不思議な仮面を
「グレイザーク。あなたと戦えて光栄ですよ」
「フッ きさまが何者かは知らないがオレが勝ちをいただく!」
「試合開始です!」
アナウンスが叫ばれたあと、グレイザークは全身に気合をみなぎらせる。
このテスパトはデスゲイズからの忠告で、危険なヤツだと知っている。
生命の指輪を手に10個はめている。10回の死は防げるはずだ。
「それでは軽くいきますか。一応本気モードですよ?」
テスパトが両腕をグレイザークに突き出し、指先を伸ばす。
チュンチュンチュチュン
テスパトの指先からいくつもの小さく鋭い光線がほとばしりグレイザークを貫いてゆく!
1
2
3
4
5
5発を体に受けてあとはかろうじて
グレイザークが回避した光線は客席に飛んで行ったが、アムリタが巨大な結界を張り巡らせ事なきを得る。
グレイザークの指輪が5つ割れた。
残りは5つ。
グレイザークは気合を練り反撃を試みた!
しかし!
テスパトの腕が伸び指先がドリルの様に回転しながらグレイザークをえぐった!
グレイザークの指輪が2つ割れ、グレイザークは片膝をつく!
「何もしてこないのですか? グレイザークさん」
「…おまえの強さがわかった。フッ この技を使う時が来たようだな……!」
グレイザークは眉間にシワを寄せ眼に気合を込めた。
カッ
「いくぞ! 必殺奥義……!」
グレイザークの体が空へ浮き上がる……グレイザークは何故か体をジタバタさせながら…次の瞬間!
「うへぇぇえええ!!」
グレイザークが絶叫しながら槍のごとくテスパトに降ってきた!
凄まじい速度でグレイザークがテスパトにブチ当たった!
テスパトの仮面が割れて『ボフンッ』と煙が上がる。テスパトの姿が消えて彼がつけていたローブと割れた仮面だけが残った。
グレイザークはテスパトにぶつかったあと、顔面から武舞台に落ち、ゴロゴロと地面を転がった!
彼の指輪が2つ割れてグレイザークはピクピクと体を震わせていた。
客席からデスゲイズが、振り下ろしていた指先を隠しながらニヤニヤ笑って「レアカードの報いだぜ〜グレイザークよ」とつぶやいた。
勝者はグレイザークに決まり、決勝戦の相手である国王ジュバンとの戦いになった。
グレイザークはまだふらふらとしながら顔をさすり、ジュバンと向き合った。
ジュバンがグレイザークにダッシュをして必殺技のひとにぎりを繰り出した!
グレイザークの股間がひとにぎりされた!
グレイザークはあまりの激痛にジュバンの握力から逃れようとした!
とりあえず指輪が一つ割れた!
グレイザークがジュバンをボコボコに
グレイザークはたまらずギブアップし、やっとジュバンは手を離した。
「今回も優勝は国王ジュバンさまでした! みなさまおしみない拍手を願います!」
グレイザークは股間が裂けたのではないかという痛みに震えながら、武舞台に寝転んでいた。
デスゲイズはグレイザークを見て「我が怒りの報いを受けたな。グレイザークよ…フフフフフ…フハハハハ…ハーッハッハッ!!」と爆笑していた。
うずくまるグレイザークにアムリタが駆け寄り、
グレイザークは涙を
「ひとにぎりって技をデスゲイズから聞いていたけど…あんな技なんだね。なんというか……アレだね」
「フッ 痛みが引いたよ…。助かった」
「良かった。みんなが待ってるよグレイザーク」
グレイザークはみんなが居る客席に行き、ヘラヘラしているデスゲイズをブチ殴った!
「いてっ! キサマ!? 何をする!」
自分が空から急速落下したのはおまえの仕業だろうがとデスゲイズを
アズマがナイスファイトと声をかけたので親指を立てて…
グレイザークはニカッと笑った!
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