148――かわいい火星人

「ワレワレハ、カセイジンダ」


 今、ぼくの部屋には未確認生物がいる。山奥から連れてきたのだ。自ら火星人と言っているのだから、火星人なのだろう。


「トテモ、スズシクテ、キモチガイイ」


 火星の文明は思ったほど進んでいないらしい。さっきからずっと声を震わせいる。

 扇風機の前から離れようとしない。

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