第5話

「まあっ! 危ないわねー! あのトラック運転手が居眠りしているんじゃないの!」


 しばらく車窓からは、杉林が後ろへと流れているだけの殺風景な林道を走っていた。


「ひゃはははは!おっかしー!」

「?」

「うん??」

「もう、安全で旅行が楽しいーー!!」


 お父さんとお母さんが怪訝な表情で私の方に振り向いた。

 私の声だけど私じゃない!

 髑髏が私の声を上げて笑ったのよ!


「お父さんもお母さんも、この先もう事故はないわ。私が保証するわ」


 私は平然とした態度を必死に取った。

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