意地と真処と剣と剣

第29話『沈魚落雁閉月羞花』(連続33話)


 ***



 瞬く間に二週間あまりが過ぎた。

 体調を崩すこともなく、怪我も少なく、忙殺に忙殺された二週間だった。

 剣術柔術に明け暮れ、その合間に仲居として働き、汗を流したあとは疲れ果てるように眠った。

 よく食べ、よく動き、よく眠り――。


「あ、ブラがきつい」

「なんですって!?」


 勢花は胸のサイズが増し、月旦の腹筋は目に見えて割れてきたように思える。

 結局、道場に入り浸っていた柳は、柔道家として、一皮剥けたと満足気だ。

 松下は筋肉痛と闘いながらも、形になるくらいの座学はこなした。剣術部顧問としての最低限の威厳は持って貰うことになる。

 四月に入り、ようやく学校もはじまる気配を見せた日。明日は東京に帰ると言う日の夜。

 いつものように激しく打ち合ったあと、道場の掃除――もはや明日は使わぬため、最後の掃除をしているところに、いつもは現れない小雪がやってきた。


「おや感心」


 道場使用後の掃除をこなしていることなど知っていたはずの小雪だが、まるで初めて知ったかのように驚く。


「道場の掃除なんて、若いのにまぁ――」

「気が利くでしょ」


 と、勢花も苦笑混じりに肩をすくめる。


「重ね重ね、ありがとうございました」


 柳も倣い、目礼する。何度か礼を言う機会を持ったものの、別れ際というものは都度恐縮してしまう。


「明日、忙しくなる前にと思ってね」


 畳の上に正座をする小雪。それに倣い、掃除の手を止めて四人とも向かい合うように正座をする。


「月旦、戸田さん、この三週間あまり、よく頑張ったわね」

「労いの言葉が飛び出すとは思っていませんでした」


 正直な勢花だったが、その言葉にも笑顔がついて回る。


「ふふ。――だいたいの事情は伺っているわ。形の披露にかけては月旦に任せておけば大丈夫だろうし、戸田さんもいまや立派な辻流の剣士です。胸を張って勝負に挑みなさい。誰が言おうと、この天羽小雪が認めます」


 そう言うと、小雪はふたりに細身の帯を差し出した。

 練習のときに使っていたものよりもやや長めの、六尺の黒帯であった。その両端には、四文字ずつ刺繍された朱色の漢詩が揺れている。


 沈魚落雁――魚も沈み、鳥も落ちる。

 閉月羞花――月も隠れ、花も羞じらう。


 生命力溢れる美女を讃える詩である。


「この天羽小雪の手ほどきを受けたからには、無様は許しません。いかに剣人とはいえ、女子の美しさを常に意識しなさい。これはそのいましめとして、貴女たちに与えます」


 刺繍は小雪の手縫いだろう。

 受け取る月旦の手が震える。


「天羽師範――ありがとうございます」


 続き、勢花も受け取る。


「ありがとうございます。――でもこの帯の購入代金、わたしたちのバイト料からですよね?」


 露骨に小雪は舌打ちした。


「そこに気が付くあたり、ほんと怖い子だよ」

「ともあれ」居住まいを正し、押し戴くように受け取り頭を下げる。「天羽師範、ありがとうございます」

「ん」


 そして手にする帯を大事そうに抱えるふたりを見て、柳のほうが感極まって、はなをすすりながら天井を仰いでいる。

 女将仕事と師範としての指導。刺繍を施す時間はあまりなかったはずだ。これは、彼女なりの認め状、切り紙のようなものなのだろう。いずれは目録、印可、皆伝と続くであろう、その第一歩だ。


「胸を張って黒帯を締めなさい」


 しっかり頷く小雪が「あんたはまだよ」と松下に念を押した頃合いを見計らったかのように、「失礼しやす」と上がりかまちから政が腰低く顔を出す。


「政さん?」

「へぃ」


 月旦の誰何に頷きながら、スラックスにシャツという普段着に着替えた政が、ふた振りの刀を携えて道場の隅にて正座し畏まる。


「女将、間に合いましてございます」

「どうぞ政さん、こちらへ」

「へぃ」


 膝を進める政から刀を受け取り、小雪はふたりへと柄を差し出す。


「刃引きした練習刀です。ふたりに合わせてあります。これを使って、修練しなさい」


 帯を置き、恭しく手に取る月旦と勢花。


「こんな日が来るかと、密かに鍛えておきやした」


 目頭を熱くさせ、政がウンウンと頷いている。


「政さんはね、板前になる前は、ううん、今も刀を打つ鍛治師なのよ。二足のわらじね」

「光太郎さんのお孫さんに、こうしてわたしの刀を使って頂けるとは……。この政、嬉しゅうて嬉しゅうて――うっ」


 本身――真剣として研がれているわけではないが、同じ作りの、刃引きされた本物の刀である。道場稽古で使用していたものと、作りは一緒であったが、長さといい重心といい、ふたりの体に合わせたものだった。拵えも新しく、艶のある黒塗り鞘だ。


「鍔にはそれぞれ月、そして花を。どうか、手入れは欠かさず。大事に使って下さい」

「政さん、ありがとう! すごい、ホンモノだよ! ホンモノの刀だよ月ちゃん!」

「刃は研がれてないわよ。ここで使ってたのと同じ造りね」

「うれしい! 大事にします、政さん!」


 素直な喜びに映える勢花に、政は静かに、しかししっかりと「へい」と微笑みを湛えて頷き返す。

 鍔の透かしを――月の透かしを撫でながら、月旦は「そうか――」と思い至る。


「もしかして、祖父の刀を作ったのって」

「あっしでごぜえます」政は首肯した。


「二尺四寸、反り八分、名を『細雪ささめゆき』。会心の作です」

 続き、月旦の刀を手で指し示し――。

「二尺三寸、反り三分、名を『山月さんげつ』」

 続き、勢花の刀を指し――。

「二尺四寸、反り八分、名を『燕子花かきつばた』」


 美しい名前だった。


「お二人が認められたとき、研ぎ師の手にて本身とさせて頂きます。昨夜、銘を刻みましたが……お二人ともご立派です」


 さすがに。

 さすがにここまでくると、彼女たちの肩に重く熱い物が感じられる。それ以上に、耳まで赤くなりつつあるのを感じる。


「こんなに」


 勢花は漏らす。


「こんなに認めてもらえたのって、初めて。吹奏楽部のときは都大会で良いとこまで行って賞状はもらえたけど、こうして自分が認められたのって初めてで、ほんと嬉しくて、その。師範、政さん、本当にありがとうございます」

「なあに、学校に辻流の旗揚げをする前祝いよ」


 と前置きして、松下に話を向ける。


「ところで、練習着なのですが」

「はい?」


 松下は小首を傾げて身を乗り出す。


「柔道には柔道着、剣道には剣道着がありますが――」

「はあ」

「剣術部の練習着は、どのように?」

「……ああ~」


 今のままで良いんじゃないですか? と言いかけた矢先。


「いっそのこと、セーラー服でやりましょう」

「は?」

「え?」

「はい?」

「へ?」

「なるほど」


 最後は政である。


「剣術は、場所を選びません。古来、武士もそのまま刀を差し、ことに及んでいました。常在戦場を謳うなら、学生の普段着たるセーラー服がよろしい。時期は少し早いですが、夏服がいいでしょう」

「あの」

「まあ、帯は締めて頂きましょう。先ほどの奴です」

「そうではなく、ですね」

「打ち合いのときには、防具を着けましょう。この前使ったメットと篭手、あれは良いものだから是非使って頂きたいわ。竹刀は……そうね、それくらいは買って頂きましょう」

「お祖父ちゃんの蟇肌竹刀は?」

「あれはあげません、わたしのです」

「え~……」

「そうじゃなくて!」


 声を上げたのは勢花だ。


「あら、何か問題が?」

「そうよ戸田さん、言ってやって言ってやって!」

「スカートだからパンツ見えちゃいますよ」


 至極真面目な文句に、しかし小雪は首を振る。


「スパッツがあるでしょう。下着を着けたくないなら、あれよ、自転車乗る娘が穿くあれ。レーパンだったかしら? レーシングパンツ」

「レーサーパンツっすね」


 と、これは倉庫で防具をまとめていた蘭子である。


「ああ、あれならいっか」と勢花も頷き、月旦はそれでも納得いかない様子だが「普段着だからこそ、か」と一理認める様子である。


「ちょっと、本気!?」


 と松下は全員を見回すが、政を含め柳も「あきらめろ」とばかりに首を振っている。

 かといって、そこまで反対する理由もなく、松下邑子は頭を冷やし、溜息混じりに首肯した。


「しょうがない、わたしも着るかセーラー服」

「そうじゃねえだろ」


 五つの突っ込みが入った。


「ま、わたしの頃もやってたなあ。実際、普段着での立ち回りは身になりますよ」


 蘭子の物言いに、ふと柳と松下は顔を寄せ合う。


「やっぱりあれ? スカートの下には――」

「ああ、あれっすあれ」

「だよね」


 三人のひそひそ話に小雪も月旦も勢花も首を傾げるが、一人政は頷き――。


「体操着ですな」


 と得心していた。






「帰りは正面から胸を張ってお帰り。見送りはしないよ。またおいで」


 小雪の言葉に背中を押され、翌朝、自室の掃除を終えたふたりは仲居の着物を畳み、来たときの恰好に戻る。

 結局、道着か、仲居の着物か、室内着でバテているかのどれかだったこともあり、下着類を除いて着回していた普段着はそれほどなかった。

 一礼し、フロントに鍵を戻し、顔見知りの従業員に深々と頭を下げる。

 正面玄関をくぐり、右手に広がる駐車場に待つワンボックスカーに目を留める。運転席にはサングラスを掛けた柳、助手席には手を振る松下の姿だ。

 彼女らも彼女らなりに温泉などを堪能し、帰宅の途につく。二人の剣士を乗せて。


「もういいの?」

「ええ」


 松下に頷く月旦。


「なんだかあっという間だったなぁ。仕事と稽古しかしてなかったけど」


 そんな勢花もゆっくりと伸びをしながら至天館を振り返る。


「また来なさいっていわれたけど、しばらくいいかなぁ」


 まんざらでもない表情。

 脳裏に浮かぶのは、あの竹林、神棚のない六道館。

 仲居仕事の仲間に、お客さんの顔。

 天羽小雪、榊原蘭子、政。


「しばらく、いいかな」


 手荷物を最後部座席に放り込み、乗り込む。


「月ちゃん、帰ろうか」

「うん、花ちゃん」


 シートベルトを締めながら、教師二人も至天館を眺める。


「今度は夏かな」

「そうねえ」


 と、意外と早い話に女子高生二人は顔を見合わせる。


「え?」


 車が滑り出し、教師二人は鼻歌交じりだ。


「いや、柔道部の合宿に、ここはとても良いと思ってな。道場はあるし、温泉もある。団体割引もあるし、なんといっても『天羽流』の柔術はきっと部員の力の底上げに繋がる」

「便乗合宿♪ 便乗合宿♪」


 生徒二人は叫んだ。


「裏取引だ~!!」


「あああああ、最初からこれ狙って柳先生ら誘ったのかあの鬼小雪!!」


 大人って、汚い。


 まだまだ未熟と痛感する二人であった。





 ***




 精神的にハイになったのか、いざ帰るぞと言う段になり、鬱屈していた都会への欲求が爆発したのか、パーキングエリアによることもなく教師二人はまっすぐに東京へと帰着していた。

 高速を飛ばすことしばし、「じゃあ、明後日の日曜日、学校で」と言い残し、ふたりを最寄りの駅で降ろし、遊びに行ってしまった。


「行っちゃったね」

「ええ、行っちゃったわね」


 顔を見合わせ、吹き出す。


「こんなに長く友人と居たのは初めて。……なんか離れるのが寂しいわね」

「もう寝ぼけておっぱい触れないものね」

「二回だけでしょッ」

「…………」

「…………」


 ふと、真顔になって、しかし笑い出す。


「うちで一服していく?」

「うん、お邪魔する」


 誘う月旦に乗る形になった。ケースに入れた刀と防具を担ぐふたりは、通い慣れた神社への道を歩いて往く。


「早いようで長かったね」

「ほんと。ここを出たのが昨日のようにも、去年のようにも感じるわ。……お帰り、花ちゃん」

「おかえり、月ちゃん。――ま、わたしン家じゃないけどね」

「かたいこと言わないの」


 登る石段は、どこまでも懐かしい。

 神社の木々の葉は、やや緑を増している。これから初夏にかけ、生命力あふれる青に包まれていくのだろう。じっとりとする空気は、湿度を増し、梅雨には一雨ごとに暑さを増してゆく。

 鳥居を潜り、境内に出る。


「月旦」


 竹箒を手にした神職が、ふたりの足音に手を止めて振り返る。月旦の父だった。


「……お父さん」


 カァとカラスが鳴き、ふたりの間に静かな沈黙が訪れる。

 あの日、あのあと、気まずいまま旅立った。


「おかえり、月旦」


 手を差し伸べたのは、父の方だった。


「ただいま、お父さん」

「戸田さんも、お疲れさま」

「はい、たいへんお世話になりました」

「とりあえず、家へ。戸田さんも、ひと息ついていって下さい」


 神社の社務所の前を通り、先導する月旦の父のあとを、月旦と勢花は黙ってついていく。一歩退き、彼女とその父親を伺う勢花だが、彼女らの瞳には、譲歩の色があった。気まずさも、おそらく今だけだろう。

 安心したように、胸をなで下ろす。


「あのな、月旦。お父さん、ほんと、済まないことをしたと思ってる」


 ふと、足を止める。

 父が複雑な笑いを浮かべて、指し示すそこは、あの竹林の小道だ。月岡の地のそれとほぼ同じそこ。そして――。


「あ」


 声が漏れた。

 月旦の口からだ。


「許してくれとは言えないが、そのう……」


 父の言葉の指すところに、月旦は目を留めたままだ。

 あの日、斜に切り倒された、あの『おじいちゃんの竹』。


「すまん。新しい苗が根付いて育つまで、やっぱりひと月ふた月はかかるみたいで。お祖父ちゃんのではないが、すまん、月旦」


 ……お父さんの竹。


 父の言葉に、月旦は首を振る。

 荷物を置いて歩み寄り、娘の接近におろおろする父の胸に、そっと肩を寄せる。

 頭ひとつ小さい背の娘が、小さく「ごめんなさい」と呟き、続けて「ありがとう」と囁くのを聞き、父はようやくひと息つくことができた。


「この三週間、頑張ったな」

「うん」


 そっと離れる娘の頭を撫で、月旦の父も安心したように天を仰ぐ。


「あれからお母さんに物凄く怒られてなあ。わたしも、今までどうやってお前と接したら良いかよく分からないまま、父だ娘だと立場だけでものを言ってたんだと、反省した」


 だから、嫉妬だな、と苦笑する。

 それは娘のほうとて同じだった。しかし、彼は彼女にそれを言わせたりはしなかった。ただ、ひとつ、頷くだけだ。


「あら、雨降って地固まる?」

「あ、おばさん」


 勢花の背後から買い物袋を揺らした鳳子が姿を現した。


「おかえり、ふたりとも。……なによその目は」


 鳳子が初日にしたことを思えば、ふたりの冷たい視線は当然なのだが、「いやいやまったく、ま、いいでしょう」とばかりに勢花が頷くと、「ならば」と月旦も苦笑する。


「ただいま、お母さん。小雪おばさん、いらっしゃいって」

「あらいやだ、それは御免被りたいわね。ふふふ」


 買い物袋を揺らし笑うと、勢花の肩に手を置き、「ありがとうね、戸田さん」とこっそり呟く。


「いえいえ」


 まんざらでもなさそうに返し、勢花も頷く。


「月岡で、お祖父ちゃん大好きっ子だったってことが再確認できただけでもめっけもんでした」

「あらあら、ほんとにお祖父ちゃんが好きだったのねえ」

「ちょっと花ちゃん、お母さん……」


 父もさすがに口を出さずに肩をすくめている。


「月旦、あなたの恩人なんだから、毎日しっかり手を合わせるのよ?」

「え? あ、まあ、それはしてるけど……恩人? お世話になってたのは確かだけど」

「あ、そうか、知らなかったのね」


 鳳子は娘のきょとんとした顔を眺めつつ、思い出したかのように笑う。


「お祖父ちゃんね、あなたが生まれたとき、一回必死になったことがあってね」

「どゆこと?」

「貴女の名前、『月旦』。お父さんがつけた名前なんだけど、ツキに、アサヒ。初めね、読み方がね――ぷぷぷ」

「ちょ、母さん、やめなさい!」


 話題の流れで焦りを覚え、必死になった父が慌てて止めに入るも、娘に抑えられたたらを踏んで腰砕けになる。


「月の、旦で、『』だったのよ。おもしろいでしょ、月のルナと、アサヒを足して、ルナアって。ぷぷ。ほらわたしも鳳凰の『鳳子』でしょ、それもありかな~って思ったんだけど、お祖父ちゃんが必死に説得してくれて、漢字は変えずに『つきあ』になったの。よかったわね、あのテンションで名付けてたらきっといじめられてたものね。ふふふふふ」


 タン子のほうがマシだったのだと、蒼白となって月旦は震えた。だとしたら、光太郎はもはや命の恩人といって良い。


「いやその、一姫生まれてすごく嬉しくてな、そのテンションでその考えに考え抜いてだな……月旦?」

「お父さん、嫌いっ!」

「ええええええええ~! 昔のこと過ぎだろ月旦~!」


 さすがに勢花も、我慢できずに爆笑した。


「る、る! るなちゃん! さ、さすがにそれはお姫様すぎる! ぶわははははははははははははは! あーはっはっはっはっは! しかも逆から読んだらア、いやいや、――っひゃっひゃっひゃっひゃ!」

 ひとしきり笑ったあと、勢花は乳首が千切れるくらいつねられたのであった。






「ただいまー」


 辻家でお茶を喫したあと、さすがにどっと疲れが出たのか、昼食を一緒する前に帰宅した。


「おかえりなさい、早かったのね。お昼食べてくるかと思ってたわよ? ……なに? 少し逞しくなったんじゃない?」

「おっぱいおおきくなってた」

「あらほんとに? G? H?」

「乳首腫れてるからIくらいあるかも」

「たいへんねえ……」


 母との会話のあと、荷物を整理し、服は残念に脱ぎ散らかして、ベッドに倒れ込む。

 ただ、あの帯を握りしめ、刺繍の文字に目を落とす。

 沈魚落雁閉月羞花。


「先は長いな」


 独りごちるも、その瞳はその先に至る前の目標に注がれる。

 いっそう分厚くなった掌が、帯の文字を撫でる。


 毬谷円佳。

 東郷重美。


 勝てる勝てないではないとは言われたが、勝ちたいと思っている。


「甘いのかなぁ、わたし」


 問いかけに、しかし文字は答えてはくれなかった。





 そして日をはさみ、ついに当日を迎えるに至るのであった。



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