第2話 検証と確信

努力の邪魔を排除する。


仮説でしかないが、ジョブや才能による壁を取っ払ってくれるということだろう。

スキルというものは、ジョブと初期スキルによる派生で生まれる。

例えばファイアボールのスキルを持った、魔法使いなら熟練度次第でさまざまな火属性魔法に派生していく。しかし水や風の魔法は使えないという感じだ。

仮に剣士でファイアボールを持っていてもそこから何かに派生することはない。

剣術やスラッシュなど剣に関するスキルがあって初めて成長できる。

なので格闘家なら身体強化術や拳術のスキルを持っていないと何もできない。

しかし俺の努力というスキルなら、通常取得できない魔法系や武器系のスキルも努力次第で獲得できるということだろう。もしそうなら俺は最強になれるということだ。

格闘家というジョブなら、すべてのステータスを満遍なく鍛えることができるし好都合だ。


そうとなれば俺はまず身体強化のスキルを獲得することにした。格闘家とのシナジーも良いし、何より色々な派生スキルがある。

ついでに魔力切れのギリギリで耐えることで、精神強化も狙うことにする。かなりキツい特訓になるがもし獲得できれば俺の仮説は正しかったことになるし、今後魔法スキルの獲得に役立つだろう。


魔力で全身を包みながら筋トレをする。

言うのは簡単だが、常に魔力切れギリギリの状態なので、常に気絶寸前のような状態である。

そんな地獄みたいな状態で、特訓をすること4時間で、身体強化と精神強化、ついでに苦痛耐性を手に入れられた。

通常格闘家は魔力攻撃を強化してくれる精神強化のスキルは獲得できないが、獲得することができた。

これで俺は肉体と魔法の両方を強化して戦うことができる。

仮説が正しかったことでやはり俺は最強になれると確信した

努力次第で俺はどうにでもなれる。

しかし今日は疲れたのでもう寝ることにしよう。村を追い出されたので木の上で隠れて眠ることにした。こんな生活をしながら街へ向かえば、いずれはサバイバルのスキルが手に入るかもしれない。


俺はこれからの計画を考えながら眠りについた

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無能力者による努力の証明 貴公子 @yousay0327

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