40. ドライフラワー

 終業式の後、咲樹と藤原さんと香月と俺の四人で商店街へ繰り出した。高校生って感じ。

 香月が咲樹と話している間に、藤原さんに話しかける。


「藤原さんはおうちの人に怒られないの?」

「ふふふっ、田中さんがついてきてるの気付かない?」


 後ろを振り向くと、いつも送迎をしている男の人が距離を保ってついてきていた。


「全然分からなかった。さすが、ご令嬢。」

「田中さんは元刑事さんなの。小さい頃、誘拐されそうになった時も助けていただいたことがあるわ。」


 誘拐されそうになったことがあるの!?刺されそうになったり、色々大変だな。


「監視されてるみたいで嫌じゃない?」

「昔は嫌で仕方がなかったけど、今は納得しているの。お陰で嫌な思いをしなくて済むし。」


 『嫌な思いって?』と聞こうとしたけど、止めた。言いたくないことかもしれない。咲樹が藤原さんに話しかけて、俺の隣に香月が並ぶ。


「今日は咲樹と藤原さんのデートなんだから、遠慮しろよ。」

「だって、俺もデートしたい。」


 そういえば、二人がデートに出掛けるところをあまり見たことがない。俺とユズよりデートしてないんじゃないかな。


 目当ての雑貨店に到着し、場違いながら入店した。


「見て!このパスケース夢かわいいよ!」

「ほんとだ!せっかくだから、おそろにしようよ。パスケースは椿は使わないだろうから、違うの見てみよ!」

 咲樹もしっかり女子なんだな。


「朔は?ゆめかわグッズ買わないの?」

「おそろで買う?またゲイ疑惑出るな。ダメだ、可愛いとは思うけど、あんなにはしゃげない。」


「何に対してダメなの?それよりさ、俺はこの隣の店が気になる。」

 香月に誘われて隣の店に入ると、レコードショップだった。


「お前、分かってるな。俺もこっちだわ。これ見て!かっこいいっ!」

「原盤のジャケットってお洒落だよな。かかってるBGMも良いね。誰の曲だろ。」


 すっかり夢中になってしまった。

 気付いたら香月もいなくなっていて、咲樹から『どこにいるの?』と電話が掛かってきた。慌てて店を出ると、通行人とぶつかってしまった。


「あ、ごめんなさい。大丈夫です・・・か。」

 謝りながら顔を上げると、真顔のユズが立っていた。腕を掴まれる。


「俺とは会えないのに、こんなところで何してるの?」


「そっちこそ、何でこんなところに・・・。もしかして、つけてきたの?」

 腕を引かれてどこかに連れていかれそうになる。ヤバイ空気を感じる。


「ユズ、どこに行くんだよ。腕離せって!」

 普段とは違う雰囲気に焦る。


 ユズってこんなに力強かったんだ・・・。

 あー、どうしよう。正気じゃなさそう。

 でも、目立つことしたくないしな・・・。

 腕を引き離そうとしてもびくともしない。非力だな、俺。

 この後どうなるんだろ、とか不安に思いながら引っ張られるように歩いていると、さっと黒い影が目の前を横切った。


「佐倉さん、椿さまがご心配されておりますので、お戻りください。」

 田中さんがユズの腕を掴んで、俺の腕から引き剥がす。


 田中さん、すげー!

 腕を庇いながらユズの方を見ると、悲しそうな目が胸を抉ってくる。


「朔・・・、一緒に来てくれないの?来て、くれるよな?」

 どうしよう。放っておけない・・・。


 手を差し出しそうになった時、田中さんが「佐倉さん、皆がお待ちですよ。」と声をかけてくれた。笑顔だけど目が笑っていない。


「・・・今は、ごめん。一回冷静になろう。皆が待ってるし、後で電話するから。絶対にするから、待ってて。」


 田中さんに背中を押されて皆の元に戻る。

「田中さん、ありがとうございました。」

「いえ。間に合って良かったです。情を移しすぎるのは命取りですよ。」


 元刑事さんか、かっこいいな。田中さんが言うことはもっともだと思うけど、やっぱり放っておけないよ。


 

 夜、ユズに電話しようとしたらかかってきて、開口一番で謝ってきた。


『ユズが俺のことを好きでいてくれる気持ちは嬉しいけど、ユズも俺も、このままだと幸せになれない。それは分かってるんだろ?』


『分かってるよ。そんなの最初から分かってる。中学の時、お前を好きになった時から分かってるけど、気持ちが押さえられないんだ。どうすればいいのかも、もう分からなくて、たまに、死にたくなる。』

 袖を捲って腕を見ると、掴まれたところに痣が残っていた。


『ユズのことは大好きだよ。だから死にたくなるなんて言わないで欲しい。俺はユズの幸せを願ってる。いつか、俺のライブに、俺じゃない誰かと一緒に来て欲しい。たまに元気な姿を見せてくれれば、俺も安心だから。』


『朔・・・。俺も、お前の幸せを願ってるから。今日は、本当にごめんね。今までも・・・。』


 ユズは、電話の向こうで泣いているようだった。本当は抱き締めたい。ちゃんと分かってくれたかな。俺だって、本当は辛い。


『俺の誕生日に、最後に会ってくれる?伝えたいことがある。』

『うん、分かった。気合い入れてくよ。』


 円満に別れられるかな。俺もまた、流されないように気合い入れなきゃ。


 

 大晦日。今年も香月が泊まりに来た。香月のお母さんは、年始の特別番組の占い監修で毎年忙しいらしい。

 星さんは友達と過ごすということだが、最近彼氏が出来たっぽい、と香月が言っていた。


 今年はいつもの大晦日と違う。

 咲樹と母さんがおせち料理を作っている。

 祖母ちゃんが元気だったときはおせちも出てきていたけど、最近は特に準備していなかった。おせちの再来に少しホッコリする。


 香月が去年と同じく手土産と、香月のお母さんが執筆した占いの本を持ってやって来た。じっとおせち料理が出来上がっていくのを見ている。

 父さんは今日は夕方に帰ってくる予定で、年越しはみんなで出来そうだ。

 母さんの勤務も始まっているが、あまり夜勤とかは無いみたいで、同じ医師でも勤務形態の違いに驚いた。

 大掃除は終わっていて、暇なので香月とテレビゲームをやることにした。


「何やる?香月って何が得意?」

「基本的には何でも得意。」

 その言葉に火が着く。おいおい、勝ってやんよ!


 結局マリオカートに落ち着き、俺はマリオ、香月はルイージで対戦することになった。


「おい!お前きたねーぞ!そこで亀出すなって!」

「勝負に汚ないとか無いですぅー。」

 香月の巧妙なアイテム操作により、負けてしまった。めっちゃ悔しい。次のレースは俺が勝った。


「お前だって汚ないじゃん!」

「勝負に汚ないとか無いですぅー。」

 形勢逆転し、さっきの言葉を反対に言い合う。咲樹に「小学生か。」と言われた。


 おせち料理を作り終わった咲樹は、香月のお母さんの占いの本を読んでいる。


「来年は良いことありそう!良かったー。」

 今年が災難に遭ったため、気になるらしい。ということは俺も良いな。香月も悪くないらしい。結局マリオカートは互角の勝負で終わった。



 今回は夜ご飯に年越しそばを食べた。天ぷらが充実している。みんなで紅白歌合戦とバラエティ番組を見て、ゆく年くる年だ。


「毎年こうして年を越せると良いね。」

 家族全員で過ごす年越しが嬉しくて、ふと言葉が漏れた。


「それは無理だよ。朔は将来、紅白か年越しライブに出なきゃいけなくなるし。年越すときに一緒にいなくても、心は繋がってる。それに、家族の欲目とかじゃなくて、歌ってる朔はほんとにかっこいいから。」


 なんだよ。照れるじゃん。

 香月まで「俺も思うよ、かっこいいって。」とか言うから、調子に乗る。


「よし!来年も飛躍の年にするぞ!」

 父さんも母さんも嬉しそうにしている。いろんな経験を積んで、表現力も付けていきたい。新年の抱負を心のなかで呟いた。

 

 年が明けて第二週目の日曜日。

 星さんに呼ばれて香月の家にお邪魔する。そこには以前BL漫画騒動を起こしたまりちゃんがいて、五冊の本を手渡された。


「実は、朔くんに触発されて少女漫画を書いてみたら、新人賞を取ったの!御礼をしたくて。」


 おめでとうございます!と言って、もらった本にサインを書いてもらう。パラパラっと内容を見てみる。

 ドS王子がたまに見せる優しさにキュンと来るやつだった。

 まりちゃんが、「この台詞言ってみて。」とページを開く。すごく期待した眼差しで見られる。

 ここは、やるしかない。

 目力を意識してまりちゃんを見つめる。


「お前は俺のものになっときゃいいんだよ。」


 きゃー!と言って喜んでくれた。いつもの自分では絶対に言わない台詞だな。


「朔くんはきれいな顔してるから、Sが似合うよね。そしてたまに可愛いことしたりするとギャップがたまらん。」


 まりちゃんは少しからかっただけで面白いくらい激しくリアクションをとってくれるので、見ていて飽きない。

 すっかり仲良くなって、次の漫画もサインを貰う約束をした。



 翌日の放課後、松下に『to.ri.ca.go』のダンスと歌を見てもらった。


「前に見たときより全然良くなってるよ。悪い感じが出てる。動きもミステリアスな感じとか、狂気な感じとかも表現できてる。」


 演じるような感覚で踊ってみた。出来てるって言われて嬉しい。

 喜んでいると、「じゃあ、こういうのは?」と言って松下が踊り出す。

 指をゆっくり鳴らしながら、誘うような仕草。動きはゆっくりだが、ブレがなくてきれいな動きだった。


「おーっ!!やっぱすごいわ、マッツー。」

 マッツーって何?とか言いながらターンする。まだまだ教えてほしいと頼むと快く良い返事をくれた。

 

 いつもより少し遅れて音楽室に到着すると、誰もいなかった。

 あれ?と思って中に進むと、後ろから「ハッピーバースデー、さーくー。」と歌いながら皆が入って来る。


「お前、来るの遅せーよ。」

 楓くんがスティックで突っつく。みくが可愛らしい包みをくれた。


「朔くんと咲樹ちゃんに作ってきた。ケーキは無理だから、クッキーね。咲樹ちゃんの分は別であるから。」


 中を見ると、可愛くアイシングデコレーションされたクッキーが入っている。

 思わずハグをして「ありがとう!」と言うと、はいはい、と言ってハグをし返してくれた。蓮はのど飴をくれた。

 蓮にもハグをすると、思いっきり抱き締められてビックリした。


「何、蓮って俺のこと好きなの?」

「大好きだーーっ!」

 蓮の叫びにみんなで爆笑する。蓮も冗談で話ができるようになって、成長したな、と思う。


「咲樹と香月は?」

「なんか、香月が咲樹を連れて出ていった。」


 ふーん、と言って荷物を置いていると、楓くんが小声で「はい。俺からプレゼント!」と言って紙袋をくれた。厳重に包装されていて中身が見えない。


「家に帰ってから、絶対に誰にも見られないように開けろよ。お前もイケメンなのに、恋愛面では苦労してるからな。まあ、あれだよ。」


 なに、あれって。入っているもののジャンルはだいたい想像つくけど、どれが入っているんだろう。

「・・・とりあえず、ありがとう。」


 咲樹が戻ってきて、みくにクッキーをもらい、俺と同じくハグをしている。蓮からは受験勉強に備えて『強烈ミントの眠気が無くなる飴』をもらい、俺と同じようにハグをすると、蓮は遠慮がちにハグをし返していた。


「こんなところ香月くんに見られたら殺される。」

 分かってるじゃん。体を離したところで香月が入ってきて、みんなでほっとする。


「咲樹、これ、由紀乃から。中身は見るなって言われた。」

 楓くんが咲樹にプレゼントを渡し、咲樹が中を確認する。内容はよく分からないらしくて、家でゆっくり見てみる、と言っていた。


「どこ行ってたんだよ。」

 香月に軽く肘打ちすると、「せっかくだから青春しようと思って。」と言って窓から外を見る。なんか大人っぽく感じた。


「あまりヤキモチ妬くなって言われてしまった。」

 香月は少ししゅんとしている。ちょっと可愛い。


「心配する必要ないってことだろ?良いじゃん、信頼しあってて。」

 うーん。と言って腑に落ちない表情。


「好きになることは狂気にも繋がる。SEALの『Kiss From A Rose』に今、物凄く共感してるよ。Won’t you tell me is that healthy, baby?って感じ。」


「健全かどうかなんて、誰の尺度なんだろうね。確かに香月は咲樹のことになると人が変わるけど、誰でも好きなものに対してはそういうところあるじゃん?好きな人のことを好きだって言えるんだから、胸張っていけば良いんだよ。

 ヤキモチも妬く必要ないって咲樹が言ってるんだから、大きな器で構えておけば良いって。」


 香月は「なんだよ。今日は真面目じゃん。」と笑う。


「まぁな。俺ももう十七歳だし。それに、今日はユズと最後に会う日だから。お前らが羨ましいよ。」


「そっか。変なことされないように気を付けろよ?何かされそうになったら防犯ブザーを鳴らすように。」

 大丈夫だと思う。ユズはきっと分かってくれるはずだ。


 香月はニヤニヤしながら楓くんと同じく、厳重に包装された包みをくれた。誕生日プレゼントらしい。中身は大体想像がつく。使う日、来るんだろうか・・・。


 

 夕方になり、ユズと待ち合わせをしている公園に到着すると、すでに待っていた。


「あけおめ。久しぶりだね、元気だった?」

「うん。誕生日おめでとう。」

 然り気無くハグされる。


 背負っていたギターを降ろしてベンチに座り、ギターをカバーから取り出すと、前にユズに貰った手袋を外してチューニングする。


「ユズには、俺がギターを弾いてるところ、見せたことなかったね。」

「聴かせてくれるの?最後だと思うと、辛い。」


「最後だけど、これが始まりだよ。ユズはもうすぐ大学に進んで、新しい人生が始まる。今日は、聴いて欲しい歌があるんだ。本当はギターは苦手なんだけど、この日のために練習してきたから。聴いて下さい。」


 ベンチから立ち上がり、ユズの正面に立つ。イントロを弾き始めると、ユズとの今までの日々が思い出される。

 雪が降りそうな雲がかかっていて、かじかみそうになる手を一生懸命動かした。


「♪多分、私じゃなくていいね 余裕のない二人だったし 気付けば喧嘩ばっかりしてさ ごめんね・・・」


 確かに、余裕の無い二人だったな。余裕なんてある訳がない。

 最初に告白された時、ユズと恋愛は出来ないって言ったら、それが当たり前だって言ってた。

 当たり前じゃない恋心を、ユズはどんな気持ちで自覚したんだろう。そして、打ち明けようと思ったのかな。


「♪声も顔も不器用なとこも 全部全部 大嫌いだよ まだ枯れない花を 君に添えてさ ずっとずっとずっとずっと 抱えてよ・・・」


 アウトロを弾きながらユズに微笑みかけると、涙を流しながらも笑ってくれた。俺もつられて泣きそうになるのをグッと堪える。


「すっかりミュージシャンだな。良い歌だね。暫くは、ヘビロテしそう。」


「まるで俺たちのことみたいに思えてくるでしょ?きっと俺たちの日々も色褪せていくけど、忘れないよ。

 ユズはいつも不安そうにしてたけど、ユズと過ごした日々は後悔してないし、宝物なんだ。俺が辛いときに差し伸べてくれた優しい手を、これからは俺じゃない誰かに差し伸べて欲しい。本当に、今までありがとう。」


 ギターをカバーにしまって背負うと、プレゼントとして紙袋を渡された。

 中身は何か聞くと、安眠グッズが入っているらしい。


「眠れない夜に電話をくれることもなくなるだろうから。

 はぁ、こんな日が来ることは最初から分かってたし、無理だと思っていたのに恋人にもなれて、幸せだったよ。

 やっぱりこの気持ちを伝えるべきじゃ無かったんだって思うことは何度もあったけど、今は良かったって思う。

 これからも大好きだよ。そしてこれからはファンとして応援してる。あと、これだけは約束して欲しい。」


 真剣な目で見つめられて緊張する。


「俺以外の男とは、恋人にならないで。」

「ははっ、分かった。ユズは俺にとって、最初で最後の男だよ。キスまでしかしてないけど、気持ちは本当に芯の部分で繋がったと思う。

 出来ればユズも、今後は女の子と恋人になって欲しいな。男だと、なんだか敗北感がある。

 それと、プレゼントありがとう。お返しが出来ないのは残念だな。何かあげれるもの無いかな。」


 鞄を漁っても大したものが入っていない。


「じゃあ、そのマフラーちょうだい。朔の匂い、落ち着くから。そのうち匂いも薄れていくんだろうな。」

 マフラーを外して巻いて上げたら嬉しそうに微笑んでくれた。


「それで良いんだよ。その頃には新しい恋が待ってるはずだよ。」

 重い足取りで公園を後にし、大して言葉を交わさないまま、お互いの家への分かれ道に差し掛かる。

 これで、最後だな。


 回りに人がいないのを確認すると、そっと抱き付いてキスをした。自分からしたのは初めてかも。驚いたユズの顔が写真のように記憶に残る。


「じゃ、元気でね。北海道で風邪引かないようにね!」


「・・・ありがとう。朔も、無理するなよ。回りのことばっか優先しすぎて体調崩すなよ!テレビとかラジオに出る時は教えろよ!」

 やっぱり涙が出てきてしまった。


「分かったよ。絶対に教えるね!じゃあね、バイバイね!」

 振り返らずに走って家に帰る。悲しいけど、これで良い。清々しい気持ちだ。


『♪声も顔も不器用なとこも 全部全部 嫌いじゃないの・・・』


 さっき歌った優里の『ドライフラワー』を口ずさむ。

 嫌いになんてなれないから、別れは辛い。

 今は、甲斐先生が教えてくれたみたいに、音楽に助けて貰おう。いつかは本当に、ユズが俺じゃない誰かと一緒にいる姿を、自分のステージから見守る日が来ると良いな。

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