第41話 9月30日 金曜日

 翌週の金曜日。先週はココのお1人様について?だったか。とりあえず1人での活動というか。いろいろそういうことに関して話した。話しだしたらまた時間はあっという間だったな。

 そして帰り際まで、ココはずっとお礼言ってくるし。あっ、俺があげたボディーミルクとハンドクリームの事だな。使ったかは――今のところわからないな。もしかしたら今週会っていればわかったかもだが。今日は何かおかしいことになっているからな。


 現在は21時08分。ドーナツ屋に今日も居る俺だが―—何かおかしい。ホントおかしい。どうしてこうなったのか。俺の予想ではこの光景はなかった。

 現在、俺が座っているのはカウンター席ではなくテーブル席。目の前にはお姉様。何でだよ。おかしいよ。いつもの場所じゃないよ。

 ちなみに数十分前までは、俺はちゃんと1人のいつも通りの幸せな時間を満喫してドーナツを食べていた。そしたら――である。

 ちょうど他のお客さんが帰って、俺だけになったというタイミングでお姉様接近だよ。


「クク君?ちょっと」

「——えっ?」

「こっちこっち」


 お姉様が何故か俺をテーブル席の方に呼んで来た。そしてさらっと追加でコーヒーを淹れてくれたと思ったら――。


「多分この時間からならそうは人が来ないと思うからね。クク君確保完了!」

「——はい?」


 お姉様いきなりそんなことを言い出したのだった。そして俺を捕まえると――。


「今日はなんでココちゃん来てないのに、クク君落ち着いてるの?なんで?詳しく!何があったの!」

「——はい?」


 お姉様は、本当にいきなり。何を言ってくるのだろうか――と思った瞬間。俺は気が付いた。あー、これ取り調べか。と、今日は俺が来たタイミングでは人が居たので、普通に接客をしていたお姉様。本来はそれを続けるのが普通なのだが……からの俺は1人でいつもの席で寛いでいた。そして今は俺しかお店には人が居ない状態だ。だから俺確保されたらしい。


「何で?先週も楽しそうにイチャイチャしてたじゃん。なのに、なんで今週はクク君しかいないのさー」

「どんな見方をしているのか」

「ラブラブだったじゃん」

「いやいや」


 それは正しい情報ではないな。


「プレゼントあげてたじゃん」

「めっちゃ見てますね」


 監視が怖い。もしかしてカウンター席近くにカメラでもある?それとも俺達が気が付かなかっただけでお姉様ずっと監視してた?仕事してよ。


「さらには一緒に帰ったじゃん」

「ホント見てますね――って、帰ることに関しては、ここ最近同じ光景かと。同じ駅に向かうので」

「何で何で?この前はココちゃん来なくてそわそわしていたのに、今日は普通に寛いでるの?喧嘩?喧嘩しちゃった?またはクク君がやっぱりこの前の帰り無理矢理何かした?」

「あのですね」


 何故毎回そっち方面の話にしたがるのか。ちょっと店長さん……は呼んだところで期待薄か。


「やっぱり手出した?あっ、でもそろそろ出していても良い頃?」

「何を言っているのか」

「ホテル直行?」

「勝手に話をすすめないように」

「もしかして――外で?」

「あのですね」


 誰か暴走店員を止めていただけないでしょうか?無理?再度の店長さん――は、静かだから、もしかしていない?それを見計らってお姉様活動中?これ――俺ピンチ?って、癒しを壊されているんですが。


「ほらほらお姉ちゃんが聞いてあげるから」

「——」


 ちなみに、実際お姉様は年上の方と思うが――この状況なんだ?俺全く予想していた光景ではないのだが。


「全て白状しなさい」

「いや、何もないんですが――」

「じゃあ、ココちゃんなんで来てないの」

「そりゃ来ないこともあるかと――」

「クク君がやらかしたしかないでしょ。有罪!」

「おかしい。あと理不尽」


 勝手に有罪にされたよ。いやいやホント何ここ?誰か説明求む。有罪にされた俺助けて。マジで。

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