第12話 10月21日 金曜日4
「——つ、疲れたから甘い物補給です」
お姉様が戻ると、少し顔を赤くしたココが手拭きで手を拭いてから、飲み物に口を付け、さっそくドーナツに手を伸ばした。
お姉様にからかわれて疲れたのだろう。俺はもう慣れていたが。ココはまだ慣れていないらしく。ちょっとぎこちない感じで、ドーナツを手にとり。そして両手でドーナツを持ってから小さな一口を食べていた。どうやら食べることで落ち着くを選んだらしい。
「……美味しい」
そしてその作戦は成功したらしく。幸せそうな顔のココが見れた。多分これで忘れた――ではないと思うが。リセットされたらしい。
ちなみにだが。マジで俺達は本当に単なるここだけで会う友人である。先ほども言ったが、連絡先とか本当に知らないし。ここ以外で会ったこともないな。先ほどの事は、お姉様が勝手に俺達を見て言っているだけである。
「——ってか。ククさんと金曜日会うようになってから。私完全にヤバいです」
「——えっ?」
勝手なことを言うお姉様の事を俺が思っていると、ドーナツを一口食べたココがいきなり雑談?何かを言い出した。
俺はてっきり先週話していたカラオケの結果が――と思ったが。どうやら違うらしい。まだお姉様の先ほどの言葉が影響しているのだろうか?などと俺は思ったが。どうもそうでもない感じだった。
それからココはさらにぶつぶつとつぶやき――たまに俺の方をチラチラ見て。
「ドーナツばかり食べて――これは……太ります。ククさんに責任とらせたいですよ――美味しい。うぅー」
そう言いながら2口目のドーナツを食べるココ。
「えっと?ココ?どうした?急に」
「だって――改めて思うと。最近の私甘い物食べ過ぎですから。絶対ククさんと会うようになってから――って、聞こうと思っていたんですがククさんって、なんでドーナツばかり食べていて太らないんですか?」
俺の方を見て全身くまなく見つつココが言う。ちょっと――怒ってる?
「——えっ?」
「だって、こんなおいしい物食べているのに、ククさん太ってないですもん。私は――ダメだー……」
ココがいろいろとぶつぶつ何か言った気がするが。こういう時は聞こえなかった。という感じで流した方がいいのだろうか?でも、隣に居るからな「——太りました」は聞こえていた俺だったが。ココ全く変わってないが。下手に何か言うのも。だったので、聞こえないふりをした。
「もしもーし?ココ?なって言った?」
「何でもです!あとククさんと同じ食生活をしたら――」
「俺と同じ食生活?」
どうやらまだ話は続くらしい。
「毎週金曜日の夕食はドーナツですよ!」
「まあ今だな」
「——そのせいで明らかに太りました!」
いきなり怒られた。そうそうココが叫んでいる感じだが。声のボリュームは小さめだ。ってか、ココよ。結局はっきりと言い直したような形になっている。
ちなみにココが怒っている風に言っているようだが。表情を見れば怒っていないことはすぐにわかる。
「——そんなことないと思うが。って、食いながらそれを言われてもな」
話しているうちに、ココの手に会ったオールドドーナツは半分ほどココのお腹の中へと消えた。
「なっ。いつの間に……」
手で持っているドーナツを見て驚くココ。いやいや、ココさん。あなた何か言いなっがらも普通に食べていたのを俺は見ているからな?
「普通に食べてたぞ?」
とりあえず現実。事実を教えておく。
「——うぅ……だって、ここのドーナツ美味しいですもん。仕方ないですよ。でもまた食べちゃったー」
「今日はいろいろいうな。って、美味いのは確かにだな。これ食べないと1週間終われないんだよ」
「——その気持ちはわかりますが」
ココに言いながら俺も一口。そしてココも複雑そうな表情をしつつもまた一口。
「「美味しい」」
そして2人してドーナツを食べながらつぶやくのだった。これがいつも通りの俺達だな。
そういえば改めて思い出すと、最近はココからよく太ったー。の話を聞くな。そしてその後本題――って感じか。俺はそんなことを考えつつさらにドーナツを食べた。ホント美味い。最高の夕食だ。
ちなみにそんなので夕食になるのか?と言われるかもだが。って、これは数か月前にココにも言ったことだが。
俺は幸せ求めての夕食だからこれでいいんだよ。ってか。ホント満足できるんだよ。マジで超幸せ1週間頑張ったー。でドーナツ食うと満足するんだよ。そして後は寝るだけ。さらにだらだらの土日。完璧だ。
にしても確か今日のココは太ったーの話ではなく。先週言っていたことをもっと話すかと思ったのだが――その話はいつ始まるのだろうか?もしかしたら、いろいろ言っていた割には何もなくて話すことがない。というパターンもあるかと思うが――。でも今のココはまだぶつぶつ何か言いつつ。ドーナツ食べては幸せそうな表情になっているのでそっとしておこうか。
って―—ふと視線を感じてレジの方を見たら、お姉様がニヤニヤこちらを見ていたが――あちらも触れたくない。だから――こういう時は、ココとの出会いでも思い出そうか。俺も自分の世界に入れば周りが気にならないだろう。
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