第36話
「プロゲーマーが造るゲーミングライフで有名な広告塔プロゲーマーのみに所持が許されたゲーミング名刺入れ!
それにその眼鏡ってだいぶ前に発売された某シェンロンが願いを叶える人がイラスト担当だった復刻モデルの眼鏡フレーム。」
「光栄ですね。
名刺入れの察する通り副業でプロゲーマーをやっています。
もちろん公衆の人達が知っている公然の事実なのでお気になさらず。
それとこの眼鏡は先輩に勝ってもらったんですよ。」
露骨なアピールは他の女性陣の沸点を下げていく。
ここまでくればいくら朴念仁でも分かる。
後輩、もとい実花(みか)は俺のことが好きだったらしい。
いやあ大学に春を見ていればもっと違う人生を歩めたのかもしれないと感傷に浸っていると二人から耳を引っ張られた。
「葵君、今もしかしたら大学で結婚しておけばいいと思ってなかった?」
「葵お兄ちゃんもっと前まで遡ろうか。」
「思ってないよ。
それに僕にはもう涼奈さん、涼奈が居るしね。」
「不器用なくらいなまでに要領が悪いのは相変わらずですね。」
俺ってそんなに要領が悪いのだろうか。
自覚が無いので何とも言えない。
少なくとも勉強では効率よく勉強しつつ世間のことも知ることは重要だったので人と同じくらいの勉強時間で数倍は多く活動できていた思うが。
「先輩、その顔は自覚な死って顔ですね。
そういうところが要領が悪いって言うんですけどね。
まあ良いです。
今回はどうせ退職についてのお話でしょう。
書類はおおむね出来ているので事務所で話しましょう。
お茶を淹れますから。
皆さんも上がってください。」
このまま話していても埒が明かないと思ったのか事務所内に入れてくれた。
事務所というよりかは家という方があっていて全て上品には揃えられているものの全体的に生活空間としての感覚を感じさせた。
「なんというか実花後輩は相変わらず変わらないようで何よりだよ。」
「先輩、それは大学時代に入った私の部屋と見比べているんですかね。」
「そうだな。
実花後輩は背が高いからそれ相応の家具が必要なんだけどお客さんを呼ぶことを考えてワンサイズ小さいモノを選んでいたこととかこの部屋を見てもよくわかるよ。」
実花は身長が175㎝と大き目の身長で成人男性の中では普通の俺と同じくらいの背丈だ。
でも女子の中ではそこそこ高い方であまりモテてはいなかった。
男は見下ろされるのがお嫌いらしい。
なのでバーテンダーでバイトをしても客にナンパされることなくかつ女性客も増えたことから当時のバーテンダーの店長が喜んでいたことはまだ記憶に新しい。
しかしよく見れば10頭身というスーパーモデルのような身体をしていることから美人というのは分かる。
でもその自然とキリリとなる目が眼鏡で中和されていても怖いことから男子にはあんまり人気が無いと思えた。
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スライム道
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