KGU/ZEROⅡ
慶応2年 京
武威須甫は二条河原の瓦葺き屋根の旅館で集まっていた。
武威須甫は討幕派に賛同しており、薩摩の島津らも支援をしていた。
「島津の国父にブースティングしてくれたおかげで銃50000丁の確保。スマーフは最高で雑魚狩はやめられねぇべよ。幕府側の新選組には気を付けるがね、長州の桂は?高杉が逝去してしもうて長州の伊藤や井上はイェゲリスに逝ったんだっけ?もう帰る頃合いだが、ランク廻って低ランクの雑魚を喰らうのがブースティングの醍醐味よ。やれやれ」
「八雲さん、その辺にしときましょう。国父大公も討幕派の意見を揃えた結果慶喜が大阪を出て江戸に帰ったあたりが合図かい?」
肥後藩の一ノ瀬頼庵は武威須甫における参謀で黒いフードを被り、洋装に身を熟して白髪の長髪をしている。西洋での知恵と洋装に刀を腰に差している。
「八雲くん、伊勢の田舎者たちが僕たちを潰そうとしている。風の噂だがね、八雲君は異能を隠しておいた方がいい。切り札になり得るかどうかだ。篹璃巫濾の大神様にゃ沈黙といったところだ」
武威須甫の創設は11世紀に創られた純国産の史上最凶の武装異能力組織。
篹璃巫濾以上に警戒を緩めてはならないランク廻り雑魚狩り古くは藤原氏を絡繰り、天皇家の支配を実権を握っていたKGU創設誕生、その明かされる過去。異能力者が幕末の動乱期5年間この国を護る為に武威須甫の消滅このミッションは命を賭ける。主要な人物は1105年に産まれた法師陰陽師八雲べに。
法師陰陽師として八雲べに異能はほぼ詳細不明だが、日本脅威となる癌。
宮中の陰陽寮で武威須甫を発足。晩年大陰陽師安倍晴明に師事入りして陰陽道を学ぶ。八雲べには完全なるヒーローでもヒールでもない、異能力の力の根源は真祖の血を継ぎジュリア・クレア・ティアの3女神からの力の継承は本物。安倍家も秘匿していた秘密裏の史料で八雲べに含み武威須甫の異能者はイスラエル12支族の1支族可のソロモン王に仕えていた神官一族が南北分裂後秦氏と陰部氏と名を変えて日本に渡ってきた。それ故ソロモンの眼として武威須甫の異能を授ける八雲べには長身で長髪だが、長い耳を隠してその二対の角を矯めて牛を殺す強固なる角の持ち主。
八雲べには薩摩藩の島津久光西郷や大久保との交流もあり、ここ二条河原の屋敷に集まって幕府討幕の計画を話し合っていた。
「八雲さん、伊勢の者が囲んでいます。囲まれちゃっていますよ。異能は伏せておく、この京の外では、ですよね。我々13人が外敵なる力を持ち薩摩・長州の盾ではないことのチャンスだと思いませんか?幸い葉加瀬ハヤト・加賀美れな・夜見冬雪の3人は来ておりませぬ」
一ノ瀬頼庵だ。鮫肌のリャイアン。この状態は八雲べには指を鳴らした。
(
虚空で相手をスキャンしてウルトを投げてマスティフ・カービン・エヴァで撃ち込みLスターで仕留める。それがべにが畏れられている災禍の魔女の権能。
「全員、構えろ。天神には気をつけろ。キャツは地獄の異能の持ち主だ。一ノ瀬、花芽、白雪は私の傍に布陣を敷け。絶対だ、今回は長引くだろうな」
「はっ」
白雪零如何は頭を下げて柄杓を鳴らす。法師陰陽師時代に知り合い北の貴船にて暮らしていたが山を下りては都を眺める性分であったが異能は不明。白雪は立ち上がって引き戸を少し開けると天神たちが囲んでいた。
「どうしようもない、天神たちの未来を弄った。ムムムムム」
「馬鹿なっ、んなこったぁ、パンナコッタぁあるか!?いやいや・・・」
驚くも無理はない。異能を打ち消し異能自体の現象を棄却できるのが唯一いた。
(四条小路澪だ。頭に入れてはなかった。京にいてすっかり忘れていた。最大の任侠一家として御所を警護している検非違使長の子孫して死屍累々の獅子奮迅の刀さばきと言えば四条小路家だ。)
長い粟色の髪をなびかせ、長尺の刀を腰に差して半羽織の着物を羽織り、へそを出してダメージジンズに革サンダル姿の女性こそKGU創設の一人四条小路澪。
「エンペラーさん、ご確認はいいんでしょうか?危険な存在なんでしょ?私は気にもならないけど、この刀と一刀天翔流の免許皆伝者じゃき、ククククク」
「澪が言うなら問題は視えてない。オレは行くぞ。ここで京の都を護るのは天神家のサガであり、SAGAだからな」
「気合の入り様、俺っちも本気出すか。あんまし自分と向き合うのも時代の節目ってやつだね。死の異能力はこの地上の不浄においてケガレだ。俺の代は死につながる。まったく人生ノンキーに生きてもりゃ苦もねぇぞ、死の異能力は生物の線が視える。オレの両目は特殊かつ世界の秘匿”魔眼”物理対象の関係なく線を斬って相手の死を確実にその生物を枯らす。エンペラーさんよ、新時代は約束できるんかいな?」
「確約だ。帝が命じるなら俺たちはこの異能で馬鹿どもを駆逐する。譲、オメェの人生約束させてやる。黙って俺についてこい」
磯城譲はKGU創設時には60歳を超えている最年長だが、見た目が若く30代に視える。体格が良く異彩のアロハシャツに短パンでブーツを履いて黒のストールを首に巻いている。両腕は特殊なグローブをはめて、長剣を腰に差している。サングラス姿で年長者らしく振舞っているがいつも天神幽に悟られている。
「応神と、冷泉はサポートだ。都に結界と足止めを。死なずに。意地でも武威須甫を止めろ、俺も本気だ。俺が強くならなくちゃ意味がない。KGUの為だ。」
エンペラーの覇気が圧が何とも言えない空気に4人は寒気がする。エンペラーは天寿院の修行とジュリアの修行で10年近く冥界の地獄でその身を鍛えていた成果として異能の本来の使い方と制御できるようになった。
「
燃え盛る青い焔と緑の焔が陣屋を包囲する。異能の焔は通常では消えない。青い焔はサタンの焔として魔神サタンの蒼い焔は地上の生物の遺伝子遺さずに燃え散らし灰燼に還す焔に緑の焔は緑の無明の焔はベルゼブブ王の遺志にして蠅の王の焔。喰らえる生命の重みを秤にかかる。地獄の時間を何もない虚空を歩み朽ち果てる分にはその想い出すらを喰われる人の世に”存在”を喰う焔2種類の焔で陣屋を囲み八雲べにが舌打ちした。
「先手にしてやられた。エンペラーは習得していたのだ。魔神の権能自体を異能に流し込んで地に脈を打つ。全員、伏せておれ。襲るに足らずに我が刃よ、空を裂き、時を戻れ」
八雲べには刀で陣屋を吹き飛ばし、薩摩藩士・長州藩士も刀を構えた。異能者以外は一般人だ。異能者は一般者を例外なくの傷つけることは違反だ。
「藩士もいるぞ、エンペラー⁉お前らが唱えている平和なんぞ、雑魚狩りと同じだ。私は平安の世からこの京を中心に護ってきた。安倍家の秘匿は握っている。大陰陽師安倍晴明が晩年私に真髄を託された。クハハハハハハハハ」
「チッ」
舌打ちして魔柄応神は凍結の異能で二条河原を凍らせた。応神は全球凍結の自然最大の異能を産まれた時から持っている。幕末、応神は三位一体を解いた。
「トリニティー・ブラストフ”レ”ン”」
応神の氷の剣が白雪を仕留める。一瞬の隙に氷が白雪を閉じ込めさせる。三位一体を解いた状態は本来の異能の1000000倍の力を発揮する分消費も6/1進む。応神は天寿院チャイカに高野山の修行とジュリアによって冥界での己自身を限界まで高める訓練によって三位一体時には消費無しに氷本来の記憶を具現化できるのだ。
「トリニティー・ブラストリ”オ”ン”ver2.0」
天寿院チャイカの娘にして天寿院リオン《望月ノア》に異能を教わり、あらゆる空間認知に眼が届き今9km範囲内が対象だ。武威須甫の候補生は酷く落胆。阿鼻叫喚の地獄絵図だ。薩摩藩士・長州藩士には一切危害を与えずに、八雲べにだけを狙う。
「氷の檻っつう訳か。閉じ込められた鳥は檻の中に死ぬ」
「為らぬが故に案ずるな」
印を組み詠唱する一ノ瀬頼庵。大陰陽師安倍晴明が残した知恵に頼庵が頼った。
「トリニティー・ブラストス”ノ”フォ”ール”・ア”イ”ス”ブ”レ”イ”ク”」
素早い動きと氷の城が二条河原に出来上がっている。瞬時に氷を作れる応神。頼庵も同格の速さで印を組む。リャイアンは如来の印を組み替えて応神は氷で滑らせて市内を氷で囲い深呼吸して陣屋を出る胡桃洲桃は唖然としていた。
「ヒェッ」
「トリニティー・ブラスト
圧倒的な覇気においての氷の無限錬成に応えて京の都を氷で囲み、人体の9割は水分で出来ている。大気中の成分を凍らせて胡桃を分厚い氷の拳が貫く。
「あ”ぁ”あ”ぁ”あ”ぁ”っ”・・・・・う”あ”ぁ”・・・・あ”づ”ぅ・・・あ”あ”あ”ぁ”あ”ぁ”」
胡桃は凍てつきあっという間に倒れた。リャイアンもこれには無理だ。全身が凍てつき意識も持っていかれる。応神一人の実力に、八雲べには溜息を吐く。
「三位一体そう、かぁ・・・無理もない。やむを得ぬ。」
八雲べには三位一体を解いた。
あらゆる時間が多重に平衡しき合うこのホログラムされているクババによる仮想電脳世界シュミレーションのイメージとリアルの世界の中に宇宙を構築。八雲べには異能力クババ・シュミレーティングあり得ざる異能の力に対して慶応2年の世界を仮想立証させてエンペラー前に戻す。
「トリニティー・ブラスト
智天使ケルビムの翼に金のリンゴ。アロンの杖を手に、八雲べにが大岩をこんこんと叩いて時間が逆行に時計の針が慶応2年以前に戻された。
!?エンペラーの
澪の肩をポンと叩いてエンペラーの焔が背後からでもわかるが、覇気を感じる。
「澪、あのマンブーにこれ以上好き勝手にさせる訳にはいかねぇよ。オレが止める。チッ、クババの異能だったか。オレの異能は地獄の異能力で地上世界にも存在は許されない神を殺すCODE:ZEROが正しい。始まりは7億年前だ。CODEを感じろ、行くぜ、KGUの未来を俺が守る。」
時間が戻る中、暗闇に一歩足を踏み出して焔に手を伸ばし、エンペラーの右腕が燃え上がる焔の中大剣が浮かび上がる。
「トリニティー・ブラスト焔王剣・
一瞬にして次元を斬り、暗黒の空間から光が差し太陽が生まれる。異能者が異能を斬る。対照的に物理を斬るのではなく魔法や魔術世界を斬る剣である。後にこのトリニティー・ブラストの異能を持っているのが真祖のフレンと
「トリニティー・ブラスト
八雲べにを斬り、死を断つ。磯城譲は死の異能力者。あらゆる不可視にすらも彼は死を斬る。世界が線を斬り込んで今回の騒乱は収まった。
「落ち着いた?まだ、まだまだ」
「だよねぇ、武威須甫の詰めの甘さを見くびっちゃ困るよ。ねぇ、エンペラーさん」
「冷泉の言うとおりだ。お前ら、この虚空に飛び込め。チッ、慶応3年だ。あのマンブーが簡単に死ぬ気もしてるか?いやいや、本体と13人全員明らかに力を抜かしていた。という事は最初から知っていた。」
「俺もそれは最初から分かっていたぜ、エンペラーさん」
「函館の五稜郭だ。最終戦は五稜郭だ。次は鳥羽・伏見の」
エンペラーの黒コートが風になびく。
武威須甫の本拠地五稜郭城にて全員が円卓に腰を下ろした。
篹璃巫濾・真祖・魔王二十八星徒とは常に対抗している。真祖のひろゆきからは警戒を許していないが、武威須甫の始末をKGUに託した。
武威須甫はこの国を取り戻す為に11世紀ころ法師陰陽師の八雲べにが立ち上げる。
八雲べに武威須甫創始において最恐兵器にして最終兵器俺たちのリーダー。異能力こそクババの能力を有している。クババの仮想立証・仮想現実のシュミレーションを実行行使できる。ランク廻りに、ランクを雑魚狩りに回り込んでブースティングして代行のプレイスタイルでゴースティングして相手の異能者を異能をスキャンしてその本質を見抜いて仮説を立てる。幕末時代その名を恐怖に貶めた。多くの異能者を、喰らい、騙し、役を立てて幕を下ろす。ローレル・コートと呼ばれてクババの能力はヤハウェを上回る異能に対して武威須甫メンバーですらも八雲べにには敵わない。
サンゲリオン・ゲヘナ・イェレク・シャローム異能力は不明にして城の能力と剣の能力を有している。キリシタンにして性欲が抑えきれず名刀和泉守春雨を腰に携えて着物姿の女性。武威須甫の中で一番性欲が強く、喰らい付く吸血種の類。普段は五稜郭の城に引き籠ってだが、四肢肢体は武器と獣で構成されている。右腕は髭剃蛇足《《イェルヴラヘム・アイネクレェモン左腕は
鈴木勃涼ノ
一ノ
胡桃洲桃異能は不明にして緑や大地に関係している。リンゴの果実を齧っている少女の姿をしている。貌は視えないが、不老の魔女。多くの叡智と知恵を様々な権力者に授ける。事実、名前も国籍も生年も不明にして人類史の長い人理に刻まれることのない魔女にして知恵の身。少女の姿をしているが、成熟しきっている大人の女性でエロいファッションフェシズムをいつもしている。五稜郭では縁側の席に腰を下ろしてイタリアから送られてくるピザ(ピッツァ)が好物で3食ピザを喰い、運動は嫌いでいつも変な生き物をあしらったぬいぐるみを股に挟んで寝込んでいる。戦闘時において腕の鎖をほどいて、異能発現。武威須甫の勝利に輝く女神で、リャイアンの部屋に籠ってAPEX・VALRAND・BF・6Sにハマってオンラインゲームしかしていないが、八雲べにの命が下れば前線に戦う
花芽ルナルナ異能は不明にして武威須甫の幹部候補。五稜郭には自身の式神をあしらい本人はロシアのサンクトペテルブルクにいる。ロシアに本人はいるが、新政府軍の艦隊に乗船して艦を指揮する。彼女は優れた航海術と海戦が得意。五稜郭は本人の意識を式神をあしらえる。本人が蝦夷地に赴くときに、海神の怒りである。元は四国の剣山に産まれて剣山で幼年期を過ごし契約の箱にて異能発現。山を下りて、四国の霊場を巡礼し終えて中国に渡り、中国の山でのんびりと暮らしていて平安の頃、八雲べにの命があって帰国。本人自体異能を使いたがらないのと、面倒くさくて自分が絡んだ戦のほとんど悪夢の15連敗を喫して心がどんよりと曇り始めて一人ロシアに行く。世界を知り、当時広く知られていないが、世界の航路を切り拓いた人物。
樊城喇叭異能は不明にして姿も見たことはない。ラッパーなのか、訳が分からないがアゴが長く武威須甫では最年少。サングラスをかけて、グランピング・スワンピングが趣味で五稜郭の庭に屋敷を構えてそこで西洋の知識の学問所を開設。人と戦うのを解いて伏せている。本人は長州藩藩士の家で生まれて武術も熟していたが、イギリス・フランス・オランダとの力に圧倒し、絶倒スパーキングを興してしまい密航でイギリスまで渡り20年間も知識を学び終えて日本に帰国後八雲べにに拾われる。UUUMに所属しているクリエイターでその異能は不明にして、新選組との戦いの中では西洋武器の買取や修理などして、薩摩・長州のご機嫌取りだ。
白雪零如何武威須甫の軍師にして維新最大の知恵者。能力は不明。五稜郭城の防衛指揮を務めている。榎本武明らに説得を講じているが、最後の防衛拠点にして維新の要五稜郭に身を構えている。
エノク・アルカスヴェンザード不明
菊澤安座鰓衛門異能は音楽。武威須甫と幕府側の2重スパイ。KGU創設後の校歌を担当する。菊澤家は音楽の系譜を見に宿っている。音楽の異能力は珍しく武器もギターだ。ギターを剣と見立てて洋装の衣装で五稜郭に潜伏している。
スターダスト・プロモーター不明
天月ニル不明
山田下総守桜橋ヴォイド不明
常闇キナコト不明
クレイジー・ラグーン不明
以下の者が武威須甫の最恐兵器俺たちの異能集団。
五稜郭を拠点に幕府と応戦している。KGUが創設となるこの五稜郭の戦い。
明治元年 8月20日
エンペラーは五稜郭が見える崖の上にいた。わずかに5人だ。
武威須甫は13人。維新目前に死を覚悟する必要がある。
エンペラーの黒いコートが風になびいて、黒い風が泣いている。
「八雲べにを終わらす。クババの異能さえ気をつけろ、クババは仮想演算シミレーション合いでこの世界はホログラムの演算だ。チッ、俺の異能は限界がある。下手すれば俺はこの地上から消える」
エンペラーの賭けだ。自身も幕末の動乱期ペリーの黒船来航から尊王攘夷運動に日本が新時代を目指して維新の夜明けを戦い抜いたその最たる終着駅が五稜郭だ。エンペラーの腕は酷く焼き爛れていた。青い焔で皮膚が紫に変色骨と浮き彫りに皮がつながっている感じだが、異能を使いすぎて地獄の異能はこの地上に存在しないと言ってもいい。
「五稜郭全体の見取り図と幕府側のツテを頼った。徳川最期の戦だ。天神、俺は倉田山で余生を送るつもりだったが今回限りの異能戦争は終わりにしたいよなぁ」
「冷泉先生には感謝カンゲキですよ。KGUの大義をお忘れにならず。先生の異能は知識ですよね。
「フッ、戦闘に役に立たない私は頭だけで難局を乗り切った。私は皆みたいな武芸に達者ではない。しかし、武威須甫相手に遅れを取るまい。」
エンペラーと冷泉が話し合っており、五稜郭の地図を見て周りには薩摩と長州の新政府軍が囲んでいる。幕府側の危機にあらず。新選組土方歳三も刀と銃を担いで、馬に跨って戦っていた。さすが新選組副長の土方だ。
「そろそろの布陣だ。後には引き返せぬぞ」
「友禅、どこに行っていたんだ!?姿見せねぇと思ったが、俺達はこの5年最後の侍で死ぬつもりはない。明日だ。明治の明日を掴むために俺たちは生きる」
「KGUの件でとり急ぎようがあっただけだ。優木殿が面目をお立てになった。篹璃巫濾の一人だが、優木ティア《ゆゆうた》殿には感謝を申し上げる。東京に結界と東の東国にKGUは約定をもらった。私が一応、KGUの総裁でね。」
織野坂友禅は
「お上が仰せと言ってもアレはアレだ。KGUの件はキチンと筋を通すぞ、友禅。俺は正直に話すし、陰キャだ。大勢の囲いと公家と話すのも嫌いだ。あんなの徳川を追い込んだ徳川の終焉に時代を杭打ちしたバカに話せとでも?ソレはないな。明治天皇の代行でここに屋敷を構えて東京の治政に取り組んでいるが、いまだ戦乱が治まっていない」
「仰る通りですね。ゆゆうたニキ、KGUの件は進んでくださいよ。推進はお願いしてる立場です。維新の世に最後の戦争終結後、幕府が今こそ立ち上がる時です。薩長に舵を取らせるつもりは言語道断毛頭ありませんからね。私もあの関ヶ原で死にぞこないの身だ。一刀斎みたいになれなかった私だが、この日本を護る。それでは行ってくるよ、五稜郭に」
「待て、友禅よ。同じ藩の生まれだ。同郷の者として案ずるぞ。俺も長く生きすぎた。退屈しのぎのピアノのオナニーは最高だった。ニートしのしのの生活はも今日限りだ。東京守護の件は果たす。帝が安心できる盤石な体制は任せときな。政府の連中は頭が固い、まぁ、チっとニートしのしの生活に味を占めたいところだが、友禅の頼みだ。やれやれ、IORI行くとすっか」
IORIゆゆうたが飼っている中型犬にして大陰陽師安倍晴明が遺した式神。茶と黒が混じった日本犬にして秋田犬が起源とされている。ゆゆうたが独身に痺れを切らして当時陰陽博士であった安倍晴明が拵えた式神IORIはゆゆうたの太ももに顔を乗せてそのまま抱きかかえた状態でその場を去った。
(KGUは東と西の創設の綸旨か・・・・叔父上もやりますねぇ!叔父上って京に住まわれている西国の覇者こと久邇宮朝彦親王殿下のことさ。あの人がKGUの始まりにして祖にあたる人物あくまでも俺はこの東京を一時的に任された身だ。IORI?俺をどう過大評価したい?晴明も困った。あの老いぼれの爺が現世に生きてると誰も信じないだろうか、IORI?いや・・・大陰陽師安倍晴明アンタの用意周到な計画が興される。都を10000年に続かせるその高軌道な異次元の発想、俺はゆゆうたの人格だ。優木いおりの器ではない。晴明、爺はどう思う?仕事だ。友禅は五稜郭に向かった)
皇居をあとにしてからの友禅の事情を把握してエンペラーは岩に腰を掛けて五稜郭決戦に向けての作戦会議だ。
「八雲べにはその奥にいる。五稜郭は5つの堀に各防衛機構がある。5つの防衛ライン突破後本城を落とす。本城に八雲べにがいる。5つのセクターに異能は不明だがそれなりの配置はされている。いいな」
「二刀使いがいたね。ソレは私が相手するわ。エンペラーさん、注意は一応留めておくわ。セクターの中堀を中央の門に行ける」
「澪に任す。5つの堀が本城を囲む。二刀使い迎撃後すぐに立て直せるように応神、着いて行ってあげろ」
「了解だ。俺たち5人か。援軍欲しいところだが」
机をトントンと叩いて五稜郭の図面を見る。友禅がエンペラーを呼ぶ。
「話しづらいが内部に一人幕府の命に潜入しているのがいる。名は菊澤と申す。それと久邇宮朝彦親王殿下と賀陽宮邦憲王から遣わせた者が五稜郭に着いた。菰野藩主の土方将生殿が来られる」
織野坂友禅は久邇宮朝彦親王・賀陽宮憲王と旧知の間柄でKGUの件を任せられている。KGU誕生の15年前明治元年に東京に東のKGUこと國學院大學が誕生する。
初代総長の織野坂友禅は留任となっているが、優木ティア《ゆゆうた》が交渉して当時自分の弟子で√Ⅴ《ルートファイヴ》でメインボーカルで活躍していた蛇足兄貴を自分の叡智と技術を教え込んで、KGUの総長として任命。
友禅が五稜郭に向かう前のこと、ゆゆうた《優木ティア》は自分の最愛の弟子にして真祖で唯一の彼氏/彼女であった
エンペラーが五稜郭で応戦の最中に、約定を果たす優木ティアは煙管を咥えてコートを靡かせてゆっくりと皇居のピアノに腰を掛ける。
「Requiemの一つや二つ、聴かせてやるよ。いつか終わる夢だ、この世の終わりのようなインスタグラム投稿OOMCでも聴かせてやるよッ」
ピアノの鍵盤に指を動かしてRequiemを弾き語った。曲のほとんど10割はゆゆうたのアドリブで皇居から音楽が響き渡る。蛇足兄貴が√Ⅴ時代の恩師にして彼女であった優木ティアから学んだことが多い。だが、自分が真祖であることを告げて結婚はしなかった。結婚できるならできるし、しようと思えばできるが、自分の果たすべく使命と責務がある。結婚はしたい、子供は欲しいが、自分は真祖にして吸血種ではないが、犬山爺葉雨衛を討つ存在だ。万一嫁と子供に被害が被る場合と考えた結果独身を選んだ。その枷を外す分風俗嬢と不倫、浮気、ゴム無しの4凸9800円で複数の子供はいる蛇足兄貴はゆゆうたから犬山爺葉雨衛対抗できるこの第7世代太陽系の地球の生命体を崩せる秘儀を明治に教わっている。
五稜郭では幕府の撤退を余儀なくされていた。友禅は刀を抜いて父である一刀斎の技を見せながら進んでいった。返り血を浴びて、セクターに辿り着くと武威須甫が矢面に立っていた。迎える決戦の合図だ。
(久邇宮朝彦親王殿下と賀陽宮憲王殿下にも恩がある。俺は御所に勤めていたのは未来を護る明日を掴むために俺はこの剣で切り拓かせてもらうぞ)
友禅は高倉朝倉親王と表向きでは書に記していたのはKGUのこの武威須甫を秘匿するようにあり本来は明治15年に久邇宮朝彦親王の命によりKGUが設立だ。
「一の太刀、
長尺の刃を逆手に持ち替えて真空波で五稜郭の武威須甫の足軽を薙ぎ払い、足軽を斬り伏せて澪と遅れてやってきたのが菰野藩主土方将生だ。黒い長髪に半羽織を着て、伊勢桑名藩の名工千子村正の作品を構えた。村正晩年の神器に値する刀を右手に構えてもう一刀は口に咥えて異能を開放した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます