第13話
恐らく船員の個人用の部屋に俺は現在収容されている。
確かに捕虜以上の身の安全は保証されて入る、出てくる食事も船員用のものなのだろう。
だが、だがしかしだこの部屋は俺の一部作った特殊通信以外ろくに外部通信が取れない状態になっている。
中にある設備こそビジネスホテルのような内装と設備だがしかし、部屋に一つしかない扉が外部から完璧にロックされている。
まあ生命の保証はされてると言えばされてるだろうがやはり、精神系の訓練の経験がない俺には応えるものが多すぎる。
「各員、間も無く本艦は入港する。
一時的補給がメイン目的だ、そこまで長期滞在をするつもりはないから。
そのつもりでいろ」
あの船長を名乗る奴の声がアナウンスで聞こえた。
入港となるとどこかのコロニーにでも止まるのだろうか。
俺が拘束されてから約二十五時間が経過していることを考えるとそこまで長距離での移動はできていないはず。
まだまだこいつらには謎が多い。
組織なのか集団なのかそう言ったことを含め名前すら知らされないとなると一体なにものなんだこいつらは。
俺の故郷を壊したやつらを知ってるのならまだありがたいのだが。
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