第14話 胸が!!!

しばらくすると、やっと慣れて来た様で、緊張も取れてくる。


「広くって気持ちいいね」


「スーパー銭湯はもっと広いじゃん」


「だって他の人がいるから気を使うもん…………それにみんな胸をチラチラ見るし…………」


「女の人も見るのか?」


「うん……何となく見られている気がする」


「まあ大きいし……羨ましいんじゃないのか」


「それもあるかもしれないけど…………何あれ、下品ね、とか話が聞こえてくる時もあるよ」


「そうなんだ、色々と大変だな」リンは返事はせずにコクリと頷いた。


「ねえ、先に洗う?」


「いや、ゆっくりしたいからもう少し浸かってる」


「じゃあ私洗っていいの?」


「好きにいいよ」


リンはシャワーの前に座って体を洗い始めた。

何となく後ろ姿を見ると、思ったより細い腰つきでお尻も可愛い。

いつも大きい胸を見ているので、もっと全体的にぷっくりしているのかと思ったが、胸以外重量感はない。


「お前お尻に赤ちゃんの時にある青い蒙古斑が残ってるぞ」つい冗談を言ってしまった。


「えっ……」お尻を隠そうとして前向きになった。


石鹸で泡だらけの胸がこっちを向いて挨拶した。


「うをっ……胸……!」リンはあわてて胸を隠した。


「ホントに青いの?」


「うそだよ」


「もう!!!」


怒ったリンはシャワーのお湯を思いっっきりオレの顔を目掛けて発射した。


「うっぷ…………」


笑い過ぎたのでお湯が口の中に大量に入ってくる。

両手で顔を洗うようにしてお湯を落としリンを見ると、何もなかったように体を洗っている。


洗い終わるとバスタブに入って来た。

替わりにオレはシャワーの前に行き洗いはじめる。


「タクちゃん、お尻に大きなホクロがあるんだね」


オレは振り返りる事もなく「それで……」と答える。


「つまんない……ひっかかんない……」

お湯でバシャバシャと音を立てた。


「そんなんにひっかかるわけないだろう」

何とか洗い終わった俺はバスタブへ入る。

二人で湯船に浸かっていると、リンは背中を向けて寄りかかってきた。


「一人じゃないって幸せだな…………」

つぶやくように言った。


いつも思う事だが、大きな悲しみを背負ってるみたいだ、そうか……みなしごか……思わずそっと抱きしめた。両手に大きな胸の圧力を感じる。思わず下半身が反応してしまう。


「あれっ!!!なんかあたった…………」


俺はリンをスーッと遠ざけた。


「もしかして……私に欲情した?」


「ばか言え!単なる条件反射だ!!」


結局治まるまで湯船の中にいたのでのぼせそうになった。


ソファーで寛いでいるとリンが冷蔵庫からビールを出している。


「あっ……オレにもくれ」


「はい……」


『プシュ……』とりあえず二人で乾杯する。


「ふー………風呂上がりはやっぱりうまいなあ」


「そうだねえ、最高だね」


テレビをつけて擬似的なお茶の間になった。

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