第12話 何で?
二人は中山道の浦和宿へ向かう。
浦和に到着すると、リンはメイクを始めたので、俺は浦和宿をスマホで調べる。
また派手めでケバいリン、いや、プリンが出来上がった。
胸元が強調された黒いTシャツに、ミニスカートだ。
「うーん、本当にそれ映りがいいのか?」コイツのセンスは大丈夫か?
「まあ何とか合格だと思ってるんだけど……」
基準が全く分からん、どこがどう合格なんだ?
またスマホと小型カメラを持って撮影に出発する。
リンは焼米坂を登っていく、後ろから見てるとパンツが丸見えだ、オレは後ろに人がいないかを確認して、カメラに映らないように気をつけながらガードして歩く。オレはまるでアシスタントみたいだと思って、自分の行動を笑った。
調神社に到着すると、狛犬ではなくて
リンはその前でカメラを固定し話し出した。
「ここは調神社だよ、ツキを呼んでくれるんだって、見てくれた人にツキが行きますように、パワーを送るよ!それー!!!。狛犬じゃなくて狛兎なんだね、カワイイなあ」
リンは両手を顔の横に当てウサギの耳にすると、ピョンピョン飛び跳ねた。
大きな胸が重力と戦って揺れる。
これで喜ぶ人が沢山いるんだろうな………。
本陣後も見てレポートした。
歩いていると農婦の像があった。ここでもレポーターのように話しているが、
話の内容は殆ど個人的な見解で、「えっ、ポイントそこなの?」と言うツッコミどころ満載のレポートだ。
俺もスマホで雰囲気が良い景色を撮っている。
日が陰り始めたので撮影を終了した。
車に戻ると、リンは子供のような顔をしてこっちを見ている。
「ねえ、今夜はどこに泊まる?」
「別に何処でもいいけど」
「行ってみたいとこがあるんだけど」
「何処だよ」
言いにくそうにして下を向いた。
フッと顔を上げると思い切った様にこっちを見た。
「ラブホ…………」
「えっ、何でだよ」
「とっても広くて綺麗で楽しいらしいよ、カラオケとかゲームもできるし食事も出来るんだって」
「そうなのか???」
「行ったことないの?」
「ないよ」
「じゃあ行ってみようよ、一人じゃ怖くて行けないけど、二人なら安心だから」
「何がどう安心なんだよ」理屈が全く分からない。
「何となく」
しばらく考えたが、ベッドが広くてゆっくり手足をのばして寝れるかもしれないと思ったら、まあいいかと言う気分になった。
「広くてゆっくりねれるなら良いかもな」
「やったあ!行こ行こ!」
リンは早速スマホで探して、大きな車が止められるラブホに向かった。
1時間程走るとネオンがチカチカしたラブホへ到着した。
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