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ひたすら高耶の後をついていく。学校を挟んで、駅とは真逆の方に進んでいた。
「まずは、俺ん家の方に向かう。近くに神社があってさ、そこからよく星が流れてくるんだ。その神社は小さい山の上に立ってるからそこを登って、星がどう動いてるのかを見にいくぞ」
すでに十五分くらい歩いているせいで、返事をする気になれない。横にいる紫乃さんも、退屈そうに歩いている。これだけ綺麗にしているのに、こんな住宅街を歩くだけなのががあまりにも勿体無い。
「喉乾いた」
紫乃さんがボソリと言った。
「もうすぐで神社に着く。その山の麓にあるから、そこで一旦休もう」
高耶が言うと、紫乃さんはうんざりしながらも歩き続けた。
それでも不満を漏らさないのは、なんだかんだで、星のことが気になっているからだろう。
傘に雨粒がぶつかる音を聞きながら歩いていると、神社がある山に着いた。境内に向かって石造りの階段が伸びている。階段に行くまでに小さな公園があり、その公園の入り口に鳥居が建っている。
「着いたぞ。と、まずは休もうか」
「はー。なんか無駄に疲れた感じ」
公園の外に自動販売機がある。座る場所は公園の中だ。
「よし、みんな欲しい飲み物は教えてくれ」
と、高耶が意気揚々に言う。どうやら、みんなの飲み物を買ってくれるらしい。
「いいよ別に。自分でそれくらい買えるから」
「私も、それくらい買えるし良いよ」
俺も紫乃さんも否定するが、高耶はじゃあ俺が選ぶから待ってろと、勝手に自動販売機に向かった。
小さな公園には屋根付きのベンチと、ブランコが建っている。
紫乃さんと二人で先にベンチに座っていると、高耶がゆっくりと歩きながら帰ってきた。甘い炭酸飲料、スポーツドリンク、レモンティーのペットボトルを買ったようだ。
両側のポケットから飛び出した二本と、傘を持ってない方の手に一本持っている。
「水はないの?」
紫乃さんが不満そうに言う。
「水を買うのってもったいなくないか?」
「なにそれ? なんで?」
「とにかく、どれを飲むか選んでくれ」
紫乃さんも高耶も飲み物を選ぶ様子がない。ただ、自分から選ぶのも気が引けた。
「紫乃さんは、なにが飲みたい?」
しょうがなく、俺から紫乃さんに飲み物を選ぶように促す。
「うーん、まあこの中からだと、レモンティーかな」
渋々と手に取り、すぐに一口飲んだ。
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