9試合目 たまに鋭いおバカくん。

次の日…

 いつものように春馬と徹は昼休みに教室で話をしていた。

 「いやあ前回まではラブ要素多かったなあ。作者苦手の癖してさ~」

 「っていうかさ西屋敷。」

 「なんだよ?」

 「いつタイトル回収するの?」

こ、こいつ!??たまに感が鋭すぎる。

 「いつになったら運動するかってことか?」

 「うん!」

どうしたものか…

 西屋敷は顔のパーツをすべて真ん中に集め悩んだ。

 「俺にいい提案があるんだ!」

 「ほう?」

そうして春馬に連れてこられたのは俺たちの部室だった。

 「そ、そうか!俺たちは部活に入っていた!」

そうなのだ。読者には初出し情報だが、我々は剣道部なのである。

部室のドアを開けると一人の男が立っていた。

 「お!お前ら久しぶりだな~。」

この人は武田十文字とうじ

相変わらずこの作品にしては、えぐい名前をしている。

この人は一つ年上の三年生である。筋肉ムキムキで身長は185cm

体重は89kgぐらいだと思う。髪は黒で短く顔立ちも大人っぽく控えめに言ってイケメンだ。剣道もとてもうまくその腕は全国トップクラス。

とてもやさしい先輩で俺たちも慕っている。

 「久しぶりって、俺がいうのもなんですけどそれでいいんですか?」

しかし能天気だ。

 「本当はすごく困る!」

ごめんなさい。

 「先輩先輩!!!!」

 「どうした?磯貝。」

 「今度の団体戦でないんですか?」

 「はっはっは。団体戦は一人では出れんぞ?」

ごめんなさい。

 「そっかー。じゃあ俺たち二人もやります。」

 「団体戦は五人いないとだめだぞ?」

タイトル回収失敗。

 「まあ。俺は個人戦で頑張るからお前らは応援しててくれ。」

 「わかりましたー。」

そう。剣道部はなんと三人しかいないのだ。一年もいなければマネージャーすらいない。そして二年ふたりもさぼり気味。まじでごめんなさい。

 絶対応援しに行こう。そう思いながら二人は部室を後にした。

一緒にいつも通り帰ろうと校門を出ると誰かが立って待っていた。

 「春馬君!迎えに来たよ♡」

リムジンを後ろにさくらがいた。

 「アイスクリームさん!」

四文字でもなくなった。

 「よかったら車で一緒に帰りませんか?」

これで実質ドライブデートを楽しむ~~~。私の計画は完璧よ。

 「いや。大丈夫。」

さくら。残念だったな。こいつは歩くのが大好きだ。

 「じゃあな。さくら」

そう言って帰ろうとしたとき、さくらは白々しく

 「わ、私も今日は歩きたい気分~」

とかほざいてついてきた。

 「車はいいのか?」

 「車????なにそれおいしいの????」

こ、こいつ。春馬と帰ることに対しての執念がすごい。

 「そ、そんなことより二人はなんの話してたの??」

 「うーんとね。なんだっけ???」

こいつは本物だからまた怖い。

 「部活の話だろ?」

 「部活??二人とも何部なの?」

 「剣道部だよ~!」

 「そ、そうなんだ~。かっこいい~素敵~♡」

態度の変わりようがリニアモーターカーくらい早い。

 「今度先輩が大会出るんだけど一緒に見に来る??」

 「いく~~~~~~~~!」

 やったあああああああ!!!!春馬君からのお誘い!!!!

 (これって脈ありよね???)

小声で俺に向かっていうので俺は、

 「ドコサヘキサエン酸。」

とだけ返しておいた。


次回。デート??回。


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る