第2話 魅了という魔法の代償
――少年は一人の少女と出会った
――少女は一人の少年と出会った。
(その出会いが……残酷な、すれ違いの運命の輪を回し始める)
この心が消え去っても
たとえ存在自体が消え失せても
君が覚えている
君が忘れない
それが私の救いだった
「それは奇跡だったんだろうか。
原因となる事実は一切みあたらなかった。
一つ言えるのは、その奇跡が必ずしも君の幸福をもたらすものではないという事。
それだけは確実だった」
一つの世界の先を見た
一つの問題を結果を見た
皆が幸せそうに笑っている
でも一人だけが泣いている
君は たった一つかえのきかない世界に取り残されるだろう
共に生きていたかった
傍によりそっていたかった
でも
共に在る事など 望む事ができなかったから
「みんな納得して、それぞれの道を選んでいたんだ」
「死を望む者も、死を強制させる者達も」
「でも、僕がそこに異物を挟み込んで余計な苦痛をあたえてしまった」
「ストーリー」
私が死ぬことで救われる人がいる。
だから私は納得して死の道を選んだ。
けれど、どこかの異界から降り立った少年と出会って恋に落ちてしまった。
それは魅了という名の、優しくて残酷な魔法。
恋を知ってしまった私は、私は生きたいと思ってしまった。
でも、その思いは我儘だと知っているから
最後に私は、その世界から消える事にしたんです。
今までありがとう。
でもどうか、私を忘れないで
詩集 対翼の少年少女 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
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