第6話


二人がキャンパスに向かい直り、

俺は林ユーコの外見を仕上げて、

やれやれと思いながら下絵にとりかかった。


「あ、ちょっと林さん、適当にポーズとって

もらえないかな?」


「自然体を描きたいんだけど...」


こう頼んだのに。


林ユーコは嬉々としてこう返してきた。


「これなんかどうかな?」


それも、挑発的な男を誘うポージングだった。



制服の襟ぐりを右手でピン!と前に引っ張って見せて。


谷間をモロに強調して、

膝を曲げて屈み込む。

左手は左膝に添えて、俺のこと

じっと凝視してきた。


その姿勢に。


その破壊力に。


俺は2Bの鉛筆を思わず落とした。


「え、エロ過ぎる...!」


モデル級のスタイルで。


超絶美少女にそんな顔されたら。


俺、下絵が全く、進みませんよ!




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