洗濯機

 新しく買った洗濯機に、「大学」というボタンがあった。

 「なにかしら、これ」と言いながら、母がボタンを押した。

 すると、母は「いけない、いけない」と言いながら、エプロン姿のまま、外へ出て行った。

 黒い筒を手に、母が戻ってきたのは四年後だった。

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短編集「常ならぬ話たち」 青切 吉十 @aogiri

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