#44 次の依頼へ

考え事をしていると、とおるさんから呼ばれる。


「すまないね。君にはかなり負担をかけていると思っているよ。」

「まぁ…。大丈夫ですよ。」

「今回はな…。君が…というか、私たちが逃した、あの女の話なんだが。」

「はい。」

「メカニカラーの機械には、GPSが付いていることは知っているよね?」

「はい。大丈夫です。」


徹さんがよく、タブレットで場所を見ていた時があったなぁ。


「その女が持っていった能力付与機械のGPS機能がほとんど停止したんだ。」

「!?…てことは…。」

「多分思っている通りだ。もう女の場所を特定できない。」

「そんな…。」

「しかも、ちょっと前に行った“捜索隊-ろ”は、戦いに敗れたかなんだかで、結果、空に飛んでいったんだ。」

「…空に?」

「ああ。」

「そんなことがあるのか…。」


なんで?飛ばされたの?…そういう能力かな。


「まぁ、原因は分かっているんだけどね。」

「わかるんですか?」

「あぁ。二日間で作った、機械を持っていって、飛んでいったんだ。」

「なんの能力ですか?」

「まぁ。製図があったんだけど。

『102:【飛行】-羽根』

って、書いてあったんだ。」

「あぁ。じゃ、飛んでいってもおかしくないですね…。」


まぁ、未完成だったんだろう。だったら辻褄が合う…?のかもしれない。


「さて…ここからが本題だよ。」

「はい。」

「さっきは能力付与機械のほとんどが、GPS機能が停止したって言ったよね?」

「はい。あくまでほとんどなんですよね?」

「お、鋭いね。そう、少しの機械は、GPS機能が残っているんだ。」

「少し…ですか。」

「…で、その一つが、動いていないんだ。」

「…どのくらい動いていないんですか?」

「4、5日動いていない。つまり、そこに置きっぱなしなのか、誰かに渡して、渡された人が、ずっとそこにいるのか。」

「まぁ。動いていないが一番ありそうですけどね。」

「私もそれは思うよ。…そこでお願いなんだ。」

「やっとですか。」

「あぁ。罠かもしれないが、その場所に行ってきて欲しいんだ。」

「戦いになる可能性は?」

「あまりないと思うが…。まぁ君は病み上がりだしな。誰かと一緒にいってもいいぞ。なんなら、わたしから用意しようか?」

「いや…大丈夫ですよ。自分から用意します。」

「そうか…。」


ということで、仲間(捜索隊-は)と、なぎさ先輩を連れて、その家に向かう。


「よかったの?私を連れてきて。」

「大丈夫ですよ。人手が足りないし、何より戦ってくれるのでね。」

「え、何?私は君を助けるために呼ばれたの?」

「え?そうとは言ってないじゃないですか。」

「まぁ、私も病み上がりみたいなものだから。だから助けられないかも。」

「あぁ。まぁ、戦いはあまりない気もするので、大丈夫ですよ。」

「だったら、なおさら意味なくない…?」

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