第6話《詩》人魚の涙

 自尊心で成り立っていた片思い。


 意地をはり、失恋覚悟なら言わないでいた恋。


 そんな汚い片思いでも、潮騒の中、泣くことができたなら、


 涙の雫を、いびつな円の泡にして、いつか海から川へとかえり、素直な可愛い恋をする女の子が飲んでくれますか?



 いつか、真珠にかわる人魚姫のような恋に、私の幼い恋が人の手で成長できますように。






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人魚姫異端話 紗里菜 @sarina03

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