アフターMEME
壁は全面ガラス張りで床は白いタイルが敷き詰められた無機質な部屋の中で、一つの人型がパソコンのような端末を操作していた。
一仕事を終えたようで、人型は間延びした駆動音をあげながら、立ち上がる。
それは人間と同じ背格好をしていたが、全身は銀食器のように美しい鏡面であり、顔に当たる部分には目も口もなく、のっぺらぼうのようであった。
人型は手足を機械的に動かし、この部屋の出口に向かう。
出口の扉、その左側の壁にある幾何学模様のような形をした穴に、人型の手先から伸びたケーブルが挿入されていき、シィシィといった音と共に扉のロックが解除された。
そして、部屋を出ようという間際、一つの電子音声が人型の中から漏れ出た。
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MEME-01 詩野聡一郎 @ShinoS1R
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