さて、私が小学校に入って、世界に目を向けるとベトナム戦争の真っ最中であった。

　私の小学1年生を担当した岡本先生が子供をアメリカ兵が、子供を股裂きにして殺している。だから、私はアメリカを絶対に許せないと言っていったのをよくおぼえている。

　後述するが、私がラスベガスのブルース・ジャムセッションで知り合ったベトナム帰還兵で作家兼ベーシストのエルウッド・グリムスはこういった。

　「ベトナムで何をやったかは、言えない。言えばお前は俺の言うことを信じなくなる」

　私は、放課後、幼馴染の永田 守と工作したりして遊んでいた。そして、テレビでアニメーションやヒーローものを見ることが多かった

　また、私は絵を書くのが大好きだった。ところで、私は算数が大の苦手科目だった。父親が私の算数のテスト結果を見て頭を抱えた。

　父は、私に教えるのだが理解できず、真っ赤な顔をして身を乗り出して怒る。それを見て、怖くなり私が泣く。そして、父は「泣くな！」と激高する。怖かった。

　1972年に弟が生まれた。その頃から、私は、スイミング・スクールに通ったが、コーチに、うるさく指導されるのが嫌だった。

　それで、サウナで時間を潰したりトイレに隠れたりしていた。今でもプールで泳ぐのは嫌いだ。つまらない。

　この頃、私は二度家出している。理由は、満足のいったブロックの完成品を食事だから、母に片づけなさいと回われ、言い返せなかったことが2回あったからだ。

　1回目の家出は、家から、500メートルから離れたところで、怖くなり家に引き返した。

　しかし、2回目はこんな事ではダメだと思い決行したのだが、今度も500メートル離れたところで同じ小学校に通う初対面の友だちと仲良くなった。

　そして、友達と野球場の土手をコロコロ転がりながら遊んでいるところを、買い物帰りの母に見つかった。

　母に、服をこんなに汚してと叱られて帰宅した。2回目の家出は、楽しかった。親元を離れたときの自由。私は、それに気づいてしまった。

　1969年には、音楽の祭典ウッドストック・フェスティバルが、アメリカのニューヨーク州で開催されている。

　また、1972年には、1966年にアメリカのロサンゼルスで起こったワッツ暴動から7周年のワッツスタックスが、ワッツ地区にあるロサンゼルス・メモリアル・コロシアムで開催されている。

　ワッツスタックスは、10万人の黒人を集めてロサンゼルスで開催されたソウルミュージックの祭典で、ブラック・ウッドストックとも呼ばれている。

　私は、黒人音楽派なのでこちらに興味がある。ミュージシャンンは、ルーファス・トーマスやトリを務めたアイザック・ヘイズやも素晴らしいが、私の一推は、ザ・ステイプル・シンガーズ である。

　この頃日本では、日本赤軍派が旅客機をハイジャックし北朝鮮に亡命したよど号事件があり、沖縄がアメリカから日本に返還された。

　また、世界的な石油危機（オイルショック）も起こり日本経済に大きな影響を与えた。