翔翼学園物語
飛行機雲
第1話
ここは翔翼学園高校。私、武井林檎はこの翔翼学園高校に入学したばかりの高校1年生。翔翼学園高校は少し偏差値が高いので、頭の悪い私は普通の人の数倍は努力して入った。努力して入学しただけに、受かったとわかった時はめっちゃ嬉しかったし、学校生活はどんな感じかな?とか、とっても楽しみに今日まで過ごしてきた。しかし、新しい高校生活に胸を膨らませて楽しみにしていたのも束の間……。実は、翔翼学園高校は幼稚園、小学校、中学校、と1部の生徒が下から、エスカレーター式に高校までこれる学校である。幼稚園から入っていた生徒は特にお金持ちで、色んな企業の令嬢や、令息がたくさんいる。ちなみに、下から来た子達の中でも、もっとも頭のいい上位10名の生徒は学費、設備費などなど、ほぼ学校へ入金する額はゼロ。上位10名でも、お金持ちだけではない。10名のうち、5名は成績優秀者として、各都道府県から集まった生徒達であり、奨学金制度で来た人達もいる。成績優秀者の10名のうちの4名で、生徒会が成り立っている。ちなみに、4名とも全員が男の子。
1人目は、蔵田賢士。高校3年生。生徒会長である。圧倒的な見た目と、頭脳、運動神経の持ち主で、誰にでも優しく、誰からも好かれる人だ。蔵田家は国を動かしてると言っても過言ではない、大手金融機関のあらゆる会社を所持する一家である。中でも蔵田家は本家と分家に分かれている。賢士は本家の領主である蔵田重三郎の孫であり、蔵田銀行渋谷本店の頭取である蔵田隆士の息子である。
2人目は、田倉英介。 高校2年生。生徒会副会長である。田倉は、特別なお金持ちの令息とかではないらしい。この人も圧倒的な見た目と頭脳でみんなの憧れの的である。しかし、蔵田と違い、運動神経も悪く、人望も厚くなく、周りからは「冷血の英介」なんて呼ばれている。だが、本当は優しく、ホームレスの為に炊き出しなどを行っている、という噂もある。
3人目は、原隼人。高校1年生。 生徒会書記長。
大手食品メーカーの令息。ちょっと近寄り難い見た目とは裏腹に、優しく、可愛いものが大好き、というギャップ萌えキャラに最適な人である。私と同じ1年C組で、現に、たくさんのクラスメイトからの人気が高い。また、名前のイニ
シャルがH.Hで、何故かイジられたりと、好感度が高い生徒である。
4人目は川岸宗次郎。高校1年生。生徒会委員兼風義委員長。名前はゴツイが、見た目は女の子よりも可愛いという、まさに、原隼人とは真反対である。ある意味ギャップ萌えというのかもしれない。声も可愛く、男でも惚れるのが現実である。また、身長は165cmと、男性の中でも小柄である。腐女子である私から言うと、川岸先輩は受けであり、正直いって、私はこの先輩の隣には並びたくない……。私は169cmだから……。
と、以上が翔翼学園高校の生徒会メンバーである。翔翼学園は200年という長い歴史を持つだけに、生徒会メンバーはかなりの学園の責任がかかり、1人1人に与えられた役職の重みは相当である。まあ、私はこんな自分とはかけ離れた人達と関わることはないだろう…。だって私は、入学初日で背が高いことから、女子からはガタイがいいと、言われ、それにつられた1部の男子も私を軽蔑している。ましてや、私は平凡な家庭で育った女子高校生。軽蔑されてもおかしくないのかもしれない。せっかくの高校生活がこんなにもすぐに終わってしまうなんて。ちょっと残念だか、これを機に、勉学に励み、高校生活は勉強1色となるだろう。
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