第44話 病院にて
シフォン達は病院の一室でベットで寝ているコリーダと対面していた。
「あら、シフォンさんそれに皆さんもお揃いで、私のお見舞いに来て下さったのですね。」
コリーダは思いのほか元気そうで皆、安堵していた。
「コリーダさん、良かった元気そうで・・・」
「元気ではありませんわ!お腹に大きな穴が開いてしまったのですよ・・・アタタタ・・・」コリーダは腹部を押さえうずくまった。
「大きな声だすからですよ。安静にしていて下さいね。」
「アイタタ・・・そんな事より学院にも出たのでしょあの化物が。」
「ええまあ・・・武術科の方々と協力して化物は倒す事はできましたが・・・多くの先生方や生徒達が怪我をされてしまいました・・・」
「デモ、ゼンインブジデシタ。」
「そちらは、亡くなわれた方は出なかったのですね。それは良かった・・・」
「ソチラハ、ナニカアッタノデスカ?」
「宮廷魔導士の方々が私の目の前で・・・」
「そうでしたか・・・」
病室に暗い空気が漂ったが、それを察したコリーダは明るく語り出した。
「それより聴いて下さいな!私・・・独りであの化物を倒したんですのよ。独りで!」
「へー。」 「あ・そう・・・。」 「はいはい。」
「あなたたち!信じてないわね!・・・シフォンさんなら信じてくれますよねぇ・・・」
「はい、信じますよ。詳しい話しを聞かせてくれませんかしら?」
シフォンは微笑みながら話しを聞いた。
コリーダの武勇伝を長々と聞かされる事になったシフォン達だったが、
誰も嫌な顔をせず皆、笑いながらその話しを聞くのだった。
「その時です!私は閃いてしまったのです。魔力弾≪マジックショット≫の新しい使い方を。」
「ソレ、サッキモキキマシタ!」
そんな和気あいあいとした病室に顔面蒼白になったダイナが息を切らせて飛び込んで来たのだ。
「ダイナ君。そんなに慌ててどうしたのですか?顔も真っ青ですよ・・・
それにユーワさんとシチー君は一緒じゃありませんの?」
息を切らせながらも、必死で何かを伝え様とするダイナだったが、言葉に詰まってしまい要領を得なかった。
「とにかく落ち着いてダイナ君。」
シルクは病室にあった水差しから一杯の水を汲むとダイナに差し出した。
ダイナはその水を一気に飲み干すと少しは落ち着いた様で話しを始めた。
「た、大変な事になったんだ・・・シチーが・・・シチーが・・・ユーワに・・・殺された・・・」
そこに居た誰もが冗談だと思った。
だが、あまりにもダイナの取り乱し方が尋常じゃない事は直ぐにわかった。
「シチーだけじゃないんだ!武術科の何人かがユーワに殺されたんだ!」
「どうしたのダイナ君。ユーワさんがそんな事する訳ありませんよ。」
「俺だって信じたくないさ!でも事実なんだ!俺は俺は見ちまったんだシチーが吹き飛ぶ瞬間を。」
そこにリチャードとデービットも病室にやってくると、彼等からもダイナと同じくユーワのした事を語るのだった。
「僕らは宮廷魔導士に学院で起こった事を知らせてきたって訳さ~」
「後は、宮廷魔導士に託すしかない・・・」
「一人、一人残ったんだ俺達を逃がす為に・・・早く助けに行かないと・・・」
「ノコッタ?イッタイダレガ?」
「あいつだよ、俺達の試験の時にいたあのしょっぼい剣士だよ。」
コリーダは冷静になってその場をまとめ様として話し出した。
「状況確認しましょう。あなた方の言った事を信じない訳ではありませんが・・・危険でしょうが学院に行って確かめる事から始めてみてはいかがでしょうか?
丁度、ここには宮廷魔導士がいますから助力を得て行ってみてはどうでしょう。」
「そうですね、確かめてみない事には何も始まりませんから・・・でも学院に戻るのはわたし独りで行きます。ユーワさんなら話しが出来るでしょうから・・・」
「僕は一人で行くのは止めた方がいいと思うよ~ユーワ君は普通じゃなかった。」
「私も反対ですわ。まともな精神状態とは思えませんし・・・」
「多分、ユーワさんがそんな風になってしまったのは、わたしのせいだと思うから・・・」
「ダッタラ、ワタシモイッショニイキマス。ユーワサンハ、トモダチデース。」
「私も一緒に行きたかったけど、この怪我では・・・・」
「では、私も一緒に行こう。女子2人だけで行かす訳にいかんだろう。」
「僕は止めとくよ~さっき、目の敵にされてたしね~」
「俺も・・・止めとくよ・・・恐ろしいんだ・・・ユーワの事が・・・ごめん。」
「私、シフォン殿、シルク殿の3人で行こう。後、宮廷魔導士が同行してくれれば良いが・・・」
「デービット。二人のレディのエスコート頼んだよ。」
「貴様に言われるまでもない。」
「シフォンさん、シルクさん気を付けて・・・・」
「ごめん、本当にごめん。」
3人は病室を離れ、待合室にいた宮廷魔導士に事情を話し同行を願いでた。
既に他の宮廷魔導士が学院に向かったと言う事で学院で合流する様に言われた。
3人はそのまま学院に向かう事にした。
そして、病院を出るとそこには一人の少女が待っていた。
「ユーワさん!!」シフォンは思わず叫んでいた。
ユーワは不気味な笑いを浮かべて立っていたのだった。
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