第38話

会場内にゆっくりと流れる音楽に耳を傾けていると私よりも少し年くらいの一人の少年が跪いて手を差し伸べてきました


「初めましてシリウス=フレアです先ほどは父が失礼いたしました。レイン様僕と一曲踊っていただけませんか?」



「えっと」

ど、どうしようダンスなんて踊ったこと…



助けを求めるようにフィゼルとディアモンドを見るが踊ってやれという顔でうなずいてくる



動かなくていいといったではありませんか…



ここはあれを使うか



ノワール、私の体を操ってダンスしてくださる?


『かしこまりました』



すっとその手を取ると体が勝手に動き出す


流石ネクロマンサーだけあって体を操るのはお手の物ね


ノワールが操っている間は私の意識は向こう側へ消えているため自我が表には出ていない


この力があれば戦闘になった時でも役に立つのでは?



『この状態での戦闘はあまりお勧めしません』



あらどうして?


『レイン様が望まない結果になったとしてもレイン様が干渉できないからです』







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