カクヨムから朝ドラが生まれる。
その一番近いところにあるのが、この作品。
大正生まれのおばあさんが亡くなった後の法事。
コロナ禍は少しだけ落ちついて、関係者が集まる。
再会を喜び合う様子が微笑ましい。
最年長者が昔話を始める。
家族の歴史、顔を揃えた者たちのルーツが語られる。
先の大戦、バブル崩壊、歴史に翻弄されても、
強く生きてきた人たちが家族を築いていく。
別れや再会、新たな縁の繋がり。
近年の話は、若年者に引き継がれる。
家系図を想像しながら読み進める。
書籍化の際には、きっと冒頭に描かれる相関図を、
顔画像付きで妄想すると、楽しい。
安心して読み進められる、
歳を重ねた読み手には、心にほっこりが染み渡る。
そして、最後には大きな大きなサプライズが判明する。
なのに、表記は穏やかに淡々と。
これぞ、大田節。
この作品の作者、大田康湖の他の作品にも、
以前私は朝ドラを感じた。
私は本気で狙って欲しいと思っていますよ、大田さん。
朝の連続テレビ小説に相応しい、
あたたかい人間ドラマ。
不思議なご縁のお話。