最強に挑む少女の決意!
「「「「「ぉーおーおーおーおーっーつ!!!!!」」」」」
と、
闘技場の観客席から一斉に、あがる歓声。
異能力をかなり消耗し、立っているだけでもやっとの少女――アニー・ヴルガータの、「新型、インターセプター攻略してやる!」。と、勇ましい
それは、
単純な話だけなら、ば。
大の嫌われ者レッテル貼りされているの
それと、
「撃ちなさい!」
「ほ、本気なの!? そんな産まれたての子鹿状態で」
「
もはや疑いようがなかった――自身の力不足に。
強敵中の強敵や難敵中の難敵などの言葉が、生易しい言葉だと感じざるおえない、眼前に立っている男の強さ。
ぼんやりし、見た目から役に立たなそう雰囲気を漂わせ。掴みどころがない、いつもへらへらしている。
と、
同時に過去歴史上で最強と呼ばれた、異能者たちのなかでも――最強と呼ばれる存在でもあった。
そもそも最初から分かっていたこと。数段格上どころか数十段以上格上なことは。
相手の力量すら見抜けない者ほど、愚かな者はいない。アニーは
負けを認めるという選択は、簡単にできる。
だが、
どうしてもここで引くことは、できない。
それは再戦することが、天文学的数字で、できないから。
この圧倒的存在感を放つ異能者、主水――逃げ足、世界最速でもあり、隠れんぼの天才でもあった。
アニーは、
肺の中にある二酸化炭素を口からゆっくりと吐き出す。次は口から二酸化炭素を吐き出したときより、さらにゆっくりと鼻から酸素と
深呼吸を繰り返す。
異能者は――大気中の窒素を体内取り込み、吸収することができる。自ら創り出すことのできる高次元物資を利用し、混合させることにより。生物にとって非常に重要であるアミノ酸やタンパク質、
異能者は特異体質者でもある。
異能者は森羅万象の特異点に達していた。が、人類も技術的特異点へと近づいている証拠でもあった。
異能の力の一つを科学が解明したのであった。
それは古来、マナと呼ばれていた。
神秘の力の源であり。人や物などに付着し特別な力を与え、実体を持たない。そして――力を意味する。
一昔前の科学技術力では無理であった。が、現代の科学技術力なら組織細胞を調べることはそう難しいことではない。研究し、判明した。のが、窒素を貯蔵できる体質であった。
動物、特に哺乳類は窒素を無害で水溶性の尿素として代謝する。が、貯蔵はできないためそのほとんどを尿として、体外に排泄してしまう。そのために、アミノ酸合成に必要な窒素は再利用ができず、持続的に摂取する必要がある。
さらに地球の大気の約、七割強を占め。地球のほぼ全ての生物にとって、必須の元素である窒素。だが、窒素分子は非常に安定した分子であるため、ほとんどの生物は大気中の窒素分子を利用することができない。
しかし、
異能者が精神で創り出す高次元物資と、窒素は相性がいい。
地球上で発見され元素周期表に記載されていないが、一一九番目の元素として一応、高次元物資は在ることには、在る。と、なっている。
が、癖が凄すぎて扱いに困っている。
名前と裏腹に、この高次元物資は現代の微視的世界で視ることができる。
そして、
科学者たちは視てしまった――視てはいけない元素を。
自己主張が激しく、自由奔放で、気ままな元素たちを! 高次元物資と名称統一されている。が、異能者たちが創り出す高次元物資――――似て非なるもの。で、あった。
粒子の状態は、バラバラ。物質量も、バラバラ。運動量、バラバラ。ましてや体調や気分により、バラバラどころかメチャクチャ。
恋人ができた女性異能者の粒子は、ハート型。焼き肉食べ放題に行った、ぽっちゃり異能者の物質量は多く。外勤から内勤になって、デスクワークで運動不足気味だ。と、話している異能者の運動量は
など、
研究者から“これって高次元物資の研究結果表よりも、健康診断の結果表だ! ”と。
で、
現れているのを視てしまっているうえに、結果として表れてもいるモノを――存在していません。が、通じないのが科学。
決論。
元素周期表に記載しない、不確定であることから。でも、一一九番目の元素としては存在していることとする。と、なった。
個性的な元素である高次元物資は不安定であることで、安定した分子である窒素と簡単に結びつくことができてしまう。それにより微生物などが窒素固定によって大気中から作り出す窒素化合物を摂取することで、体内に窒素原子を取り込んでいる原理を人体構造で行うことができる。
異能者とは体内に窒素を貯めることができ、なおかつ、大気中から窒素を体内に取り入れ変換吸収することができる者たちである。と、科学認定された。
――それにともない。
ファンタジー世界で曖昧に表現される魔力が高い、や、総魔力が多い。が、この世界では、数値として表示される。魔力が高いというのは、
呼吸音が静かになっていく。
平常時の呼吸に戻り、白い肌に血色が。アニーの美しい顔に似つかわしくない、ねっとりとした脂汗は、流れ落ちる
主水の
が、
体と精神は限界を超えていた。
異能者であっても万能者ではない。
アニーのした呼吸方法は、例えるところの
大気中から大量に窒素を体内に取り込み。アミノ酸やタンパク質、
賭けた――アニー・ヴルガータは。
世界最強である、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます