第42話 case42

ギルドルームで報酬を山分けした後、亮介が「俺、賢者のとこ行って良いっすか?」と聞いた。


するとセイジが「ああ。今日はもうダンジョンに行けないから良いぞ」と答える。


「なんで?」とくるみが聞くと、セイジはため息をつき「ギルド単位でダンジョンに入れるのは1日1回まで。 検索機の説明してる時に言ってただろ?」と、呆れながら言っていた。


「全然聞いてなかったです!」と、くるみが元気に言うと、セイジはため息をつき「聞いとけ」とだけ言い、ギルドルームを後にしていた。


するとノリが「ソロがペアダンジョンなら行けるよ。 1日合わせて2回までだけどね。 んじゃ行ってこよっかな」と言い、ギルドルームを後にしようとすると、太一が立ち上がり「ペアダン行こうよ。 もうちょい稼ぎたいんだよねぇ」と言いながらノリと二人でギルドルームを後にする。


「くるみはどうする?」と亮介が聞くと、くるみは少し考えた後、「師匠のとこ行こっかなぁ。 聞きたいことあるし」と言い、二人で賢者たちの元へ向かった。



亮介はウォーリアの間に着くなり「あの湿布。 ジョブチェン素材なんだって? 初めて聞いたぞ」と言い、ウォーリア賢者は「がははは」と笑う。


「その様子だとやっと使ったようだな」と言い、木刀を亮介に投げる。


亮介それを受け取ると、「最初から言えよ」と言いながら構え、賢者に飛びかかった。




くるみはヒーラーの間に行き「じーちゃーん」と、ヒーラー賢者を呼ぶ。


じいちゃんと呼ばれることになれたのか、ヒーラー賢者は「おお。どうした?」と聞いていた。


「キマイラのヤギって物理しか効かないの? 魔法弾かれるんだけど」


「あれは属性攻撃が効かんのじゃよ。 無属性なら効くはずじゃ」


「無属性? どうやるの?」


「おまえさんの全力回復あるじゃろ? あれが無属性じゃ。 ただ、威力が足りないと回復してしまうがな」


「ふーん。 セイジ君の白い魔法も無属性?」


「あれは光属性じゃ。 選ばれたウィザードだけが使える技じゃ」


「4属性だけじゃないんだ」


「公にはしておらんから、知らんでもおかしくはないぞよ。 反対に闇属性もあるが、あれは人が使いこなせるものではないんじゃ」


「魔獣が使うって事?」


「そう言う事じゃ。 キマイラのヤギが使っているのが闇属性じゃ。 すべての属性を無効化してしまうんじゃよ。 あれ撃破するには無属性、もしくは物理しかないんじゃ」


「ほー。わかったぁ。サンキュ~」


「やるつもりか?」


「もち。会ったらリベンジする」


くるみはそう言った後、真っすぐにウォーリアの間へ向かう。



くるみはドアを開け、「おっさーん」と呼びかけると、ウォーリア賢者は亮介が飛びかかって来ているにも拘らず、くるみの方を向き「おお!小娘!!」と声を上げた。


その直後、亮介の木刀が賢者の脳天を叩きつけ、賢者は頭を抱えてその場に蹲る。


「よっしゃ!!一本取った!!!」


「おま… 今のは卑怯だぞ!!」


「はぁ!? 戦闘中によそ見する方が悪いんだろ!? バカなんじゃねーの!?」


「お前… 賢者様に向かってなんという口の聞き方をするかぁ!!」


「能力も引き出せねぇくせに何が賢者だよ!! 湿布貼って覚醒するなんて聞いたことねぇぞ!!」


口喧嘩を始めた二人を眺め、くるみは『アホ賢者』と思っていた。


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