第2話 僕は師匠が少ない

 二〇二一年――年が暮れて来た頃に僕は相も変わらず某チャットで一時の憩いの間を過ごしていた。そこで今日も僕は書籍化のために、カクヨムコンに応募するためのアイディアを出し、意見を貰っている。


 前述すれば、恐らく僕は平均よりも多くの方々からアドバイスを頂いている。


 僕は師匠が少ない。との謳い文句は嘘だ。


 アイディアを出しては、没を喰らい。


 アイディアを出しては、書籍化のための思考を伝授されて来た気がする。


 それは未だに書籍化の兆しが見えない証左でもあった。


 しかし、それは同時に、僕の愉悦だった。


 僕の創作人生において、今まで関わった人は軒並み優しかった。


 時には愛想を尽かされてしまったりしたものの。

 時には自分の才能を口添えされ、一喜一憂した。


 現状は昨年よりも不安になるような無様な様相だが。


 僕に後悔などなく、あるのは胸中に秘めた不安を相談できる人との時間だ。


 とすると、彼らは僕の師匠などではなくて。

 彼らは僕の人生に欠かせない、大切な人達だった。


 だから僕は師匠が少ない。

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