怪しい影
第11話
式神へ移していた私は意識を取り戻した
「全くユノには嘘つけないな…」
―――彼女のようなアルビノは短命だからな。どの種族も例外はない
…カシックが余計なことを口走っていたようだが事実だ
だが、それだけはユノには知られたくなかった
タオルを取りに行っていたザクが目が覚めた私に慌てて駆け寄った
「お嬢さん!?よかったひどい汗で返事をしなくなって」
「…ごめん。心配かけたよね。」
「当たり前です。貴女に何かあったら…」
「ふふっザクが殺される?」
「もう笑い事じゃないですよ」
「…こうして二人きりになるのもあの時以来じゃないかしら?」
「あぁそうでしたね。俺と契約したあの時以来部屋で二人きりはなかったな」
―――ザクと血の契約を交わしたあの日。私の秘密をザクに話していた
「ふふユノにはまだ内緒ですよ」
「私はアナスタシア=テンペスタとして女王をしているけれど本当は違うの」
「違うって?」
「そうね…私の本当の名はティナ=テンペスタ。アナスタシアの妹をしていた」
「していた…?」
「あの事件でアナスタシアは死に代わりにノースを納めることになった私はアナスタシアを名乗りティナが死んだことにしたの」
「一体どうして…」
「私が望まれずに生まれた子だからよ」
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