第4話

 今日は、タクミくんと学校が終わって初めてデートした。

教室まで迎えに来てくれて、周りの子らから羨ましがられた。

駅の近くでスタバに寄ってフラペチーノを買ってくれた。

「アズミちゃんは甘いのがすき?」

「うん、甘いのがすき」

「かわいいな」

「え、それが?」

「うん、それもかわいい」

本当に優しくて心がズキズキした。

公園のベンチに座ってめちゃくちゃ楽しかった。

駅まで手を繋いで歩いた。

「また連絡するね、気を付けて帰ってね」

と言ってくれた。


私もちゃんと彼氏できた。

しかも優しくてかっこいい人。


Line!!!

タクミ君からだった。

「ちゃんと帰った~?」

「うん、ついたよ~」


Line!!!

「アズ、なんしてる?」


アキだった。

その一言だったけど、なんか心がそわそわした。

なんとなくだけど、返事をしなかった。

Line!!!

「アズの家行くからな」

わ!!まじかよ!と思ってすぐ返事した。

「だめ!」

「なんで?」

「え、なんとなく」

「え~」

「こないでね」

その後返事は来なかったが、5分後にはアキが来た。


「は、なんで」

「いや、行くって言ったじゃん」

「だめって言ったじゃん」

「いやいやいや」


私は上のスウェット1枚だった。

「ちょっと、さ、アキ。下からスウェット持ってきて」

「は、なんで。履いてないの」

「早く行ってよ」

と言った時にお母さんが階段を登ってきて「アズ」と呼んだ。

「なに」

「あんた下履いてんの」

「今、アキに取りに行ってもらおうかと」

「持って来た」

「ありがとう」

と言ってお母さんがドアを開けて、スウェットを渡してくれた。

「アキ、ごめんね~このわがまま娘が」

「全然いいっす。気にしないしww」

「アキがアズのこともらってくれたらいいのに」

「「ははははは」」

と2人が笑ってた。

「な~に言ってんだか」

「じゃ、お母さん行くね~」


アキが布団を剥がしてきた。

「は?!?!もう!!」

アキが私の足を見た。

「アズ」

「なに」

「彼氏できたの?」

「うん、できたよ」

「なんで?」

「は?!いいじゃん」

「は?!」

「はぁ?!?!」


アキが喋んなくなった。


「自分だって彼女いるくせに」

「うん」

「なのになにさ」

「アズ」

「なに」

「別に、アズが好きとかじゃないよ」

「うん、知ってるよ」

「でもさ、なんか俺アズが目の前にいたら俺したくなる」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「いやだよ、そんなの」


と言ったが、アキは力づくで私にキスした。



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