第58話 案内

「──連絡は以上だ。今日はこれで終わりだ。明日からは授業もはじまるから今日は早めに寝ろよ〜。

もし授業中に寝たら強制的に補習な」


先生はそんなことを言って教室から出ていきました。

それと同時に隣のロータスさんが私の肩をトントンとたたきます。


「あの、さっそくで悪いのですがこの町の案内とかってお願いできませんか?

昨日来たばかりでどこでご飯が食べれるのかとかも分からなくて……」


「分かりました。いいですよ」


「あ、ありがとうございます!」


ロータスさんは私の手を掴んでぶんぶんと上下に振ります。こんな感じの距離感の知り合いは葉柚さんくらいなものなのでちょっぴり嬉しく感じます。


「あの、嫌じゃなければ葉幸も一緒にどうですか?

人数が多い方が楽しいですし、情報もより多く貰えますし!」


ロータスさんは私の時と変わらない距離感で葉幸くんも誘います。


(アメリカではあのくらいが普通なのでしょうか…?)


すると、葉幸くんは困ったような顔をして私を見てきました。どうやら葉幸くんはあまり行きたいとは思ってないようです。


「あの、ロータスさん。私と2人でいいんじゃないですか?葉幸くんも女の子2人に男の子1人じゃ気がのらないでしょうし……」


ですが、私のこのカバーは残念ながら徒労に終わることになります。何故かと言うと……


ガラガラガラ……


「心夏ちゃん、さちくん、マーガレットちゃん、やっほー!」


教室の扉を勢いよく開いて現れたのは、今ではおなじみの葉柚さんでした。

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