蝉の声が聴こえてくるような描写力です。夏は残酷な季節であり、家族という枷が残酷な運命であることを鋭くえぐります。この先もとても楽しみな作家さまです!
そして、ヒトは自らの思い出すら改竄する。改竄の後にしか訪れない幸せを抱く事でなんとか生きていられるヒトも、いる。
人は自動化され最適化されていく。その代償は良心という人間性。オートマチック・ピープルが量産される世界の中でこの作品は問いかける。
真っ白な日差しの下、汗がふと引くような軒下。家の描写が秀逸です。家族の設定が現実的なので、我が身を振り返ってついこんなような人たちがいるのでは、と思える。それは現代を描く場合に大切な点です。主人公…続きを読む
帰省。わけありな家庭。ダークだけど、考えさせられる作品でした。
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