第175話 公、来訪

エーリーズがお茶やお菓子を用意している。

「おばちゃーん」

ん?ドアが開いてチビッ子が、たたっと走ってくる。

ちょ、何で膝に上るか?重いんですが。

振り返って笑う。う、ダメだ、笑顔に負ける。

「どうしたのかな?」

「あのね、つまんないの」

そうかそうか、祭りの間はそうだろうな。でもね、これから人が来るんだ。帰ってくれ、ない…よね。

開いたままのドアへ顔を向け、エーリーズが告げる。

「いらっしゃいました」

「失礼します」

そこで膝の上を見て、固まる。

「あー、セヴ君?お客様なんで下りてくれる?」

「いや」

かわいく首を振る。もーこのままでいいや。

「どうぞ、お座り下さい」

「その…末の王子殿下ですか?」

「はい、セヴリップです!」

いいご挨拶だ。色々乗った皿を引き寄せる。

「お菓子食べてようねー」

視線を上げる。

「改めて、ご婚約お祝い申し上げます」

「ありがとう」

エーリーズがいるから、変なことは言い出さないよねぇ…

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