第172話 夜会が見たい

夜には、お城で舞踏会が開かれる。

もちろん参加はしないんで、ふーん、と聞いていた。でも、見てはみたい。

拉致犯の騎士様達も参席するんだって。

やっぱり見てみたい。だから主張してみた。

「こっそり陰から見たい」

「駄目です」

昼から何度もやり取りしてるが、エーリーズの答えは駄目しか返ってこない。

テレビも中継もないんだから、見に行くしかないでしょーよ。見るだけだって。

「じゃあ、一人で行ってくる」

「だから駄目だと言ってるじゃないですか」

「二階の窓の外からでいいから見たいんだって」

そこまで言って、ようやく折れた。よっしゃ。

きっと華やかだろう。楽しみだ。


夕食後、ストールを羽織ってお城へ向かう。

「本当に二階の窓からですよ?」

「うんうん、もちろん」

ダンス競技やフィギュアスケート、見るの大好きなんだ。バレエのマンガも読むの大好き。華やかなのが好きな自覚はあるが、自分は全くやらない。そういうのは外から見るもの、だから。

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