第161話 届いたウワサ

城の警備態勢の見直しをするんだそうな。

そうなるわな。

でもねぇ、こんなオープン外構な城じゃあねぇ。まずは城壁を築かなきゃ、じゃないの?

「おばちゃんもウロウロしないで下さいね」

はいはい、目の付く範囲でダラダラしてますよ。

大っぴらにはされてないが、召喚された「聖女」がいるって、他国にも知れてるわけだ。

監視も厳しくなる。うんざりだ。


グータラすること数日。夕食の時、後ろのテーブルに何人かの侍女達が座った。

仕事の愚痴から、同僚への不満、ありがちな話題から少し声をひそめる。

「…国から、陛下へお手紙が」

「…次の大公になられる方からだとか」

「…何でも姫様にお会いしたいって」

「…それって、結婚のお申し込み?」

こらこら君達、業務上知り得たことを食堂なんかで話しちゃダメでしょ。

しかしそうか、政略結婚の選択したのか。

「…でも姫様、大荒れしてて」

「…おじさんなんかと結婚は嫌って」

あー、十代の娘に十ほど離れた二十代の男はおじさんかぁ。

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