第156話 連れ去り

怒髪天、怒り心頭、腸が煮えくる、血管切れそう、あと何があるかな。

「早く返してね。戦争になる前にね」

そう言って、またベッドへごろんと寝転がる。

今頃は騒ぎになってるんじゃないかなー

それにしてもお荷物積んで、どれくらい移動できたんだろう?

近くから水の音が聞こえてるから川沿いか?ここは水車の村の手前か先のどこかで、この小屋も用意してたんだろうか。用意周到、だとしたら厄介な。

ホントに戦争起こりかねんし。

「どうしても我が国へは来ていただけませんか?」

さっきからそう言ってる。

だいたいおとなしく軟禁されてんのは、何ともならんからなだけであって、せいぜい消極的な助言しかしてきてない。それすらも自分の感覚では、うっかりポロリに食い付かれてだと思ってる。

「戦争とかに巻き込まれるのはイヤ」

「必ずお守りします」

そんな問題じゃない。

「原因になるのもイヤ」

ホント冗談じゃない。戦争って人が死ぬじゃないか。

あああ、やだやだやだ!

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