第79話 ドンピシャの天才

バンゴーに付いて、箱を抱えて部屋へ来たのは、なまっちょろい感じの青年。

「君が平賀源内かっ」

「えうっ?ひ、ひらがげんない?」

バンゴーも不思議そうな顔をする。

「誰ですか、それは?」

「百年早かったと言われる天才の名前」

青年はあわあわと首を振る。

「天才っ、天才なんかじゃ」「君はドンピシャだよ」

「ひぇっ!?」

「いやー、電気どうしようかと思ってたんだ」

その場にいた全員が口をそろえる。

「電気?」

「まだ静電気だけどねー」

エレキテル発生装置を見せてもらう。ウィキで見たのとは、ちょっと形が違うがコレだ。

うん、今の時点でこれなら十分でしょう。しかも天才付きとは、先が明るい。

「動かしてみてくれる?」

「は、はい」

パチパチパチッ!と光の線が奔る。

「…きれい」

「雷の理屈と同じなんだよ、エーちゃん」

「一緒なんですか?」

「うん、雷を小さくした感じ、ね」

天才のオモチャってだけなら、このまま放っとけば消えてなくなるだろう。研究者を増やさねば。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る