第52話
「くっ、まずは動きを止めるために凍らせてみるか!?」
ドラゴンの攻撃――といってもただ腕を力任せに振るっているだけだが、それでも木々を薙ぎ倒す威力で、当たれば死ぬだろう――を避けながら叫ぶ。
緊急事態の為に飛行魔法で軽く飛んでいる為避けられるが、地面に足が付いている状態だとまず巻き込まれてしまうだろう。
高く飛びすぎたら逆にドラゴンの突進や火球の格好の的である為、目眩しも兼ねて森の中を飛んでいる。
「うわっ危な!……やってみる!」
スライムを小脇に抱えて同じく飛びながら、飛んできた火球を避けるリゼ。
すかさず体制を立て直すと湖を凍らせた時以上に強力な最大級の氷魔法を発動した。
師匠に習った魔法の中でも最上位、辺り一帯を凍結させる最強魔法の一つ。
空気すら液体にする程の威力は一瞬にして森ごとドラゴンを凍結させた。
一瞬にして空気が液化した為、気圧差で中心のドラゴンに向かって暴風が吹き荒れる。
……止まるために最上位クラスの風魔法を使わないといけないのには驚いた。
空気中の水分が氷となりドラゴンの身体を覆っている。……が、まだ生きているようだ。
口の周りで火球が形成されているからだ。身体を覆う氷を溶かすつもりらしい。
「あれでも倒せないって、うそでしょ!?」
リゼが信じられない、といった顔で叫ぶ。リゼは確実に殺すつもりで発動したのだろう。実際、周囲が氷に覆われている辺り本気だった事は分かる。
「……仕方ないな、アレを使うか」
「ヘイン?」
「離れてろリゼ、危ないから」
動きが止まったなら使っても良いだろう。
本気で魔法を発動するのなんていつぶりだろうか。4年ぶり……かな。
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