第40話

「あ、そうだ、他に生物居ないなら雷魔法打ち込めばいいんじゃない?」

「いいなそれ。採用」

「私がやろうか?」

「リゼは雷魔法の制御苦手だろ?俺がやるよ」

 雷系の魔法は制御が難しい。リゼのように膨大な魔力に任せるタイプだと、加減が出来ずに致死量の電流を流し込んでしまう危険性がある。

 俺は使える魔力量を調整できるのでこういう時には俺がやった方が任務遂行にとって最善だろう。

 実力を隠している以上あんまり魔法は使いたくないが、今ここに居るのは俺とリゼだけで他の人に見られる心配もないしいいか。

「ヘインの魔法見るの久しぶり」

「あー、最後に見せたの……あの時以来か」

「っ、ごめん」

「いやいい。気にすんな。じゃあ発動するから離れてて」

 生物がマヒする程度に威力を抑えた雷魔法を湖に打ち込む。

 一撃ではなく、持続するように打つのがポイントだ。

 湖全体にいきわたる様に数秒打ち込んだあと、様子を見る。

 何があってもいいように警戒しつつ待つこと更に数秒。

 ボゴッ、と何かが水面に浮かんできた。

「……あれか」

「……あれだね」

 浮かんできたのは黄緑色の半透明の物体、話に聞いていたスライムだった。

 湖の中は盲点だったな。最初から魔法打ち込んでおけばよかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る