見かけない日などない

 最近ずっと見かけていないものがある。それは、マイクロソフトオフィスのクリップアートであるが、もしかしたら忘れている人もいるかもしれない。というのも、今はあらゆる場所、用途、分野でいらすとやが普及しているからだ。このいらすとや、会社や学校を始めインターネットの動画にも使われており、見かけない日などないに等しい。その上、グッズ化やコラボなども果たしており、侵略と呼ぶにふさわしい快進撃といえるだろう。クリップアートばかりだったあの頃が懐かしいと思うが、当然いらすとやが大ヒットした理由はあるし、デザインが親しみやすいというのもあるだろう(コレを逆手に取ったブラックユーモアの動画もあるが、コレが中々面白く、爆笑している日もある程)。ちなみに、当たり障りのないデザインだけが素材としてある訳ではなく、モノによっては想像だにしないものもあるので悪しからず。

 さて、いらすとやがここまで普及した理由についてだが、汎用性と膨大な数の素材にあると思う。オーソドックスなキャラクターから、どこで使うか分からないようなモノまで揃っているからだ。うさぎや小鳥、サラリーマンやエプロンの男の人(恐らくは店員?)から、モグラ作業員や原始人など使い道が思い付きにくいものまで幅広く対応しているのだ。ちなみに、建物や背景の素材もない訳ではない。また、モノによってはゲーム機やらねんどケースといったモノもあるし、風刺イラストもある。かわいいのでギャップが却って凄まじいが、それがいらすとやのいいところでもあるのだ。

 いらすとやにはなさそうなモノ(タカラガイとか)を検索してみたが、驚いたことに細かいものまであった(シャンプーを検索してみたが、犬や猫用のシャンプーまであった)のだ。くらげやらなんやらを探してみても、種類は非常に細かい。ここまで来ると、逆に他のサイトが可哀想になってくる。

 マイクロソフトオフィスのクリップアートを使っていた日々を思い出すと、全く統一されていない素材ばかりだったが、だからこその味わいもあった。写実的なイラストの側にマンガキャラのようなイラストを置くという無秩序で、楽しいことがもう二度と出来ないのはとても残念なことだ。小学校の頃に作ったパワーポイントの発表。あれくらい自由なことが出来たが、冷静に考えてみると素材の違いが違和感を生むのもまた事実。それに、誰も困っていないこともあり(多分、懐かしむのも私くらいのものだろう)今のままでいいやとも思った。

 

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