西洋への憧れ(西洋人形の思い出)
西洋人形やら、御伽話に出てくるお姫様のようなドレスやら、ドールハウスのような洒落た家やらのメルヘンっぽいものにずっと憧れていたような気がする。現に、可愛らしいものは好きだし下手とはいえイラストの題材も結構な頻度で女の子と動物(最近はそうでもなくなっているが)ばかりである。ヨーロッパの教会などの建築物は素晴らしいと思うし、ドレスやら何やらは分かりやすい華やかさがある(日本の文化も嫌いではないが、西洋に比べると奥ゆかしいと思っている)。
私と西洋人形の出会いは祖母の家から始まった。ピアノの上に飾られている二体の人形たち。まるで姉妹のように見えた彼女らを、幼稚園の頃は若干怯えた目で見ていた(遊んではいけないのかと思っていた、というのもあるが)。しかし、6〜7歳になったある日のこと、この人形たちの謂れを聞くことが出来たのだ。
彼女たちは、大叔母がドイツへ滞在していた時に購入したもので名前も彼女によって付けられていた。どちらもドイツ語(片方は別の国でも通じる)らしい名前であるが、これは大叔母曰く現地で出会った姉妹の名前をそのまま取ったものだという。ドイツでは普通の名前らしい。謂れを聞いた後は普通に遊ぶようになったが、イタズラもするようになったし、携帯を買ってもらってからは写真にも残すようになった(ぬいぐるみと一緒に撮った)。それだけ好きになったから、いつでも見られるようにしておきたいのだ。ただ、彼女たちのことで一つびっくりしたことがあった。
どうも今彼女たちが着ている服は二代目らしいのだ。曰く、前はもっと現代の子供らしい服装だったのだが、虫に食われたらしくそのまま放置しておくのも可哀想だというので、祖母が新しく服を作ったのだという。私は今の服の方が可愛らしく上品だから似合うと思っている。というのも、西洋人形としてはしっくりくるのだ。現代のお嬢様みたいというのもある(一昔前のレトロなワンピースだからだろうか。風情を感じるのだ)。
しかし、世の中の人たちはこういったリアルな人形を怖がるらしく、人によっては「不気味」「好きじゃない」という声が上がってくる。彼らの意見には半分同感だが、私はもったいないな、とも思う。確かに怖いといえば怖いが、慣れてみると彼女たちが持つ魔力に吸い寄せられ、やがてはかわいいと思えるようになるだろう。
また、西洋人形の中でもアンティークのものは、作られた当時の文化を知る資料としての側面もある。子ども向けのおもちゃ(にしては随分壊れやすい素材で出来ているな、と思った)というよりかは、ある種マネキンに近いのかもしれない。それでも可愛らしいことには変わりがないのだけど。
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