とんでもない作戦


 ブレンダさんが、

「まず『あずき茶屋』でミコ様と出会うとして、あそこにある座敷は、半個室の様になっていたわね」

「私たちは日本人みたいに座れない、そこでクローイは 胡座をかくか、横座りとなる……まずはロングスカートをはいてノーパンね」


「なぜ?ミニスカートでノーパンでしょう?」とクローイさん。


 ブレンダさんは、

「アメリカ女じゃないのよ、あからさまは興ざめでしょう?」

「ショーツのラインが見えないようにと、それとなく申し上げるのよ、出会いは偶然の産物なのよ」


 ブレンダさんの方針は、凛として大人の雰囲気が漂う美女で、いざとなったら積極的、ガツガツした肉食女ではないけど、臆病な女ではない……


「要は恥らいながらも、積極的な毅然とした女ってことよ」

「でもね、一つ注意してね、案外にミコ様は淡白よ、あっそう、なんていわれたら終わりよ」


「女の気持ちなどご理解できない方なのよ、そのあたりは鈍感、メイドの間では有名な話」

「実際私も押しが悪くて、危なく大魚を逃がすところだったの」


「わかってくれるのでは?なんてのは期待薄、エステラ様が上手く計らってくれてたので、何とか寵妃の端くれになれたけど、皆さん、ミコ様に抱いていただくために、結構努力されているみたい」


 クローイさんが、

「そういえば、沙織さんは覚悟を固めて、勝負下着で迫ったといってられたわ」


 ブレンダさんが、

「でしょうね、沙織さんは大した物よ、私は行動が伴わなかった、クローイはそんな事に、ならないようにしてほしいの」


 その後、ブレンダさんは、かなり赤裸々な体験を語ったのです。

 どのようにしてミコ様に抱かれたのかを……


「エステラ様、そこまでしてくれたの?」とクローイさん。


 ブレンダさんは、

「そうよ、おかげでミコ様に押し倒されたの、内心は涙が出るほど嬉しかった」


「征服され、自分はミコ様の物になったと思うと、その後の幸福感というか、安心感というか、女奴隷の幸せを感じたわ」

「その後は、自分でも信じられないほど狂ったわ、身体が要求するのよ」


 話しはあちこち脱線しましたが、まずはさりげなく出会いを演出し、ミコ様とクローイさんの二人だけで座敷に座る。


 クローイさんはお洒落を気にして、ショーツのラインが見えないようにノーパンで、その話題をするためにお洒落の話しを繰り広げる。


 その後、クローイさんの騎馬警官時代の話しをし、警官ゆえにスポーツの話をし、なんとしてもロデオの話しに持ってくる。


 そしてカナダではロデオが盛んで、クローイさんの部屋には、ちょっとばかり細工されたロデオマシンが置いてある。


 そしてクローイさんは、ロングスカートのままロデオマシンにまたがる。

 スカートは乱れ、お尻もちらちらと……


 そしてクローイさんのスカートに染みがつき始める……

 ここでクローイさんがミコ様にお願いを連呼する……


 ブレンダさんが、

「ここが肝心よ、思い切り卑猥になるのよ、狂ったようにね、その為にはロデオマシンの鞍に股をすりつけるのよ、出来るわね」


 クローイさんが、

「やってみせるわ、近頃下半身はいつも洪水、簡単よ!」


 そしてやってきた日曜日、オディールの近くにある甘味処、『あずき茶屋』の十一時、ミコ様は五分前には店の前でウロウロしています。


 一分前に、顔見知りの女がやってきたのを認識しました。

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