第二章 それはいつかの春のこと
4. 愛の告白反省会
♢
「それでは、今から第八回愛の告白反省会を始めます」
「……」
今度は異議を挟みませんでした。私自身、反省すべきところがあると分かっているからです。
私たちは今、
「天城があんだけテンパるとか、珍しいもん見たわ」
吉奈さんがプラスチックのカップを揺すると、大きな氷がごろりと音を立てます。
「以前お話したときには然程緊張しなかったのですが……」
「意識しちゃうともうダメかー。困ったもんだねー」
河津さんはテーブルに突っ伏してそう呟きました。
「ま、時間かけて慣れていくしかないっしょ。焦んなくても、伊東に今すぐ彼女ができるとかないから」
吉奈さんはそう言って鼻で笑いました。
「いえ。そういうわけにもいかないのです」
私の声音に切実なものを感じたようで、吉奈さんと河津さんは顔を見合わせました。
「何か急ぐ理由があるのかな?」
「つかさ、何でそんな急に伊東のこと気になりだしたの? 夏休みにはそんなことなかったじゃん」
「……」
返事に窮し黙す私を、お二人は待ち続けてくださいました。
「……近々お話しようとは思っておりました。どうやら今がそのときのようです」
大きく息を吸い、そして吐き出します。
「伊東秀和さんと初めてお会いしたのは、いつかの春のことでした」
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