第11話 二ー四

 そして次のバッターである。

『ここはダブルプレーでチェンジといきたい所だな。』

俺はそう思う。そしてそれはただの願望ではない。

 俺の頭の中のコンピューターはこう告げている。『このバッターは、内野ゴロが多い。』

と。

 俺の頭は回転だけでなく、記憶力もいいのだ。そして俺は前に三振をとったバッターと攻め方を変える。変化球主体にした4球目―。案の定俺の球を引っかけたバッターは内野ゴロでダブルプレーとなり、その回を俺は無失点で切り抜けた。

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