第15話 トライアウト

11月にトライアウトが開催される。


トライアウトとは12球団の契約を解除された選手がスカウトにアピールするために開催される場だ。


しかしながら、近年のトライアウトから新規契約を勝ち取る選手は稀だ。参加者全員の中から1名でも出れば良いレベルになっている。


そのため、最近ではトライアウトが選手の引退試合としてプレーする場になっている傾向がある。


山西充はトライアウトに参加することにした。なぜなら、10月末までにどこからもオファーがなかったからだ。


優勝チームの準レギュラーのキャッチャーが戦力外通告。それだけでも異例なのに、他球団からはオファーが来なかった。


トライアウトでは4打数3安打の1本塁打。

守っては捕手として投手をリードして他の打者を抑えた。


それだけの実績を証明してみせたにも関わらず、どこからも獲得オファーは来なかった。

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ベテラン捕手 山西充のつぶやき 樹彦 @naonaonoa

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