第13話 再度の衝撃

日本シリーズの開幕前夜。


球界はドラフト会議の余韻に浸っていたところ、ある記事が掲載された。


「東京ラビッツ!監督批判全容!」


記事にはスマホの写真とともに、山西充の顔写真も掲載された。記事の発信は再び文藝砲。


記事を見たネトウヨ達が再び祭りを始めた。

あること、ないことを根掘り葉掘り調べ出し、情報の洪水を引き起こす。


翌朝になると、その洪水は一定の流れに固まり、その論調がそのまま地上波テレビで流れ出した。


日本シリーズ開幕戦に向けて現地入りしていた山西充は、球団からホテルで待機するように連絡があった。


そして、その待機は開幕2戦目が終了するまで解除することはなかった。


本来、出るはずだった試合をテレビで見ることほど辛いことはない。


最初は相手バッター研究のため、試合を見ていたが、出場できない悔しさと、虚しさから途中でテレビを消してベットに潜ってしまった。


そのまま、事態は好転することなく、日本シリーズは終了した。

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