第74話 パンケーキと鬼滅の刃とガースーと

 「全集中の呼吸で答弁させていただく」


 臨時国会、11月2日の予算委員会。立憲民主党の江田憲司議員の質問にガースーこと菅義偉すがよしひで首相は切り出しました。

国会という舞台で、主人公の竈門炭治郎かまどたんじろうになった気分だったのでしょうか。

「おおっ、精神を極限まで集中して高めて、一体どんな必殺技を繰り出すのか」と息を飲んで身構えていた私は、すっかり肩透かしを食らいました。件の日本学術会議新会員候補者6人の任命拒否の理由については納得のいく新しい説明は一切なく、「大学の偏向と若手、女性の少なさが問題」と“多様性”に終始しました。また一方で自著「政治家の覚悟」で記した総務省のNHK担当課長の左遷人事については「政府の方針に逆らったから」とテレビの前で明快に理由を述べました。


 「政府に逆らったから」で思い出すのは、森友学園疑惑で公文書の改ざんを命じられ自殺した近畿財務局職員と、加計学園問題で退職に追い込まれた上に“出会い系バー通い”と最大発行数を誇る新聞に政府からリークされた前川喜平元文科事務次官を思い出しますね。一方、「政府に従順だったから」で思い出すのは、森友・加計問題で財務省の理財局長として“火消し”に奔走した佐川宣寿さがわのぶとし氏と後任の太田充おおたみつる氏。最も近いところでは定年退職直前から一転、東京高検の検事長に任命された黒川弘務くろかわひろむ氏。こんな分かりやすい人事の理由が図らずも日本学術会議のたった6人の任命拒否で明らかになったのは幸いでしたね。


 さきに「予言」めいたことを記しましたが、この問題は更に大きくなることは必至ですが、杉田官房副長官も本当に選考に問題があるのなら、たった6人ではなく、半数の50人くらい任命拒否したらよかったんですよ。学閥や都と地方との偏り、男女比、民間研究者の少なさを理由にするならね。やっぱり全盛期の頭脳明晰さは錆びついてきたのではないでしょうか。また、追記か別タイトルで記すつもりです。「全集中の呼吸」で…。



 スーガーの「全集中の呼吸」も自身の興味や関心ではなく、取り巻きの記者からの入れ知恵らしいので、恐らく「毀滅の刃」のあらすじや主人公の名前すら知らないのでしょうね。

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