第28話 世界一“心の貧しい”大統領へ
「世界一貧しい大統領」として頭に浮かぶのは、ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカさん。一方で、2019年9月、「世界一心の貧しい大統領」が誕生してしまいました。アメリカの最高権力者、ドナルド・トランプ大統領です。国連の気候行動サミットで、世界の指導者に早期の脱炭素社会の実現を求めたスウェーデンの16歳の高校生で環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんを侮辱したのです。トランプ大統領のこのツイートは来年の大統領選に影響を与えるだけでなく、後世に悪名を残すことでしょう。私はトランプ大統領支持でも不支持でもありません。もちろん投票権もありませんが、世界のリーダーとしての彼の行動が残念でなりません。
渋川ゼミ員の秋田千穂です。26話のマスターのつぶやきを読んで黙っていられず、マスターからパソコンを借りて呟いています。キーを打つ指に思わず力が入り、広海から『マスターのパソコン壊さないでね。キーボードが可哀そう』と叱られました。
でも、ひど過ぎると思いまがせんか。トランプさんは所詮、大統領である前に大企業のオーナーなんですよね。グレタさんの主張が気に入らないのでしょう。世界が共感するグレタさんに嫉妬しているのかも知れません。トランプさんは世界に“引かれてる”から。でも、あなたはアメリカの大統領でしょ。ご自分のお孫さんほどの娘を皮肉ったって、ご自分の“株”を下げるだけでしょうに。しかも、アスペルガー症候群という発達障害を抱える彼女の主張に耳を貸そうとさえしないのは論外です。人種差別と同じくらいの差別であり、蔑視です。大企業のオーナーならもっと懐の深さを期待したいけど、どうやら人間の器の大きさと懐の広さ、深さは反比例するものらしいですね。
グレタさんは、「彼女は、明るく素晴らしい未来を楽しみにしているとても幸せな若い女の子のようだ。とてもうれしい光景だ!」とのトランプ氏のツイートを引用した上で、自身のツイッターアカウントのプロフィール欄を「明るく素晴らしい未来を楽しみにしているとても幸せな若い女の子」に変更したらしいけど、彼女の対応の方がずっとスマートでクールよね。ホワイト・ハウスの住人にも臆せずモノを言う。世界が注目する場面で堂々としているんだから、当たり前と言えば当たり前ですけど。思わずサムズ・アップしちゃった。まあ、進次郎さんなら“セクシー”って言うかもしれないけど、16歳の高校生には少しセクハラっぽいし、NGね。
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